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「非カリスマ型」森保一監督の強みとは? W杯日本代表に見る強固な組織作りのヒント

状況によって「関わり方を変えられる人」が理想的なリーダー

 理想的なリーダーとは、状況に応じて関わり方を変えられる人ではないでしょうか。

 つまり、リーダーによるリーダーシップと、リーダーによるフォロワーシップを上手く使い分けてチームをスパイラルアップさせていくわけです。メンバーがやる気になっていると感じたら、黒子に徹して後方支援する。上手くいかない時は選手同士の積極的な対話を促し、納得解を提案してもらう。選手だけでは納得解に辿り着かない時は、手遅れになる前に監督が引き取りトップダウンで最適解(やり方)を提示し、強烈なリーダーシップでグイグイ牽引していく。

 選手個々のレベルアップが最重要という前提はありますが、チームとしての「やり方」「在り方」、これらが両輪となって2026年W杯でのベスト8進出を期待したいと思います。

■福富 信也(ふくとみ・しんや)

 東京電機大学理工学部所属。1980年3月生まれ。信州大学大学院教育学研究科修了(教育学修士)。横浜F・マリノスコーチを経て、2011年から東京電機大学理工学部に教員として着任(サッカー部監督兼務)。日本サッカー協会公認指導者S級ライセンスで講師を務め、北海道コンサドーレ札幌(16~17年)やヴィッセル神戸(18~19年)などJリーグのトップチームや年代別日本代表で、組織論やチームビルディングに基づく指導を行ってきた。またサッカー界のみならず、大企業から中小企業まで幅広い研修実績を持っている。主な著書に『スポーツで役立つチームワークの強化書』(KANZEN)、『脱 トップダウン思考』(東京法令出版)。

(原山 裕平 / Yuhei Harayama)

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