長時間スマホが及ぼす悪影響「フライが苦手な子増えた」 専門家推奨の“20-20-20ルール”
現代人にとって、スマートフォンやタブレットといったデバイスは、日常生活において必要不可欠なものとなった。ただ、幼少の頃から頻繁に見続けると、目の酷使につながり、野球などのスポーツのパフォーマンスにも影響を及ぼす。THE ANSWERでは、野球などのスポーツ界で活躍する専門家・トレーナーに子どもの「運動神経向上」をテーマに取材。スポーツビジョントレーナーの上坂実さんは、スマホの普及によって「距離感や、立体的な視野の中での捉え方、目の動きがとても悪い子どもが増えています」と警鐘を鳴らす。

スポーツビジョントレーナーの上坂実氏、スマホ使用増で「内斜視になり姿勢も悪くなる」
現代人にとって、スマートフォンやタブレットといったデバイスは、日常生活において必要不可欠なものとなった。ただ、幼少の頃から頻繁に見続けると、目の酷使につながり、野球などのスポーツのパフォーマンスにも影響を及ぼす。THE ANSWERでは、野球などのスポーツ界で活躍する専門家・トレーナーに子どもの「運動神経向上」をテーマに取材。スポーツビジョントレーナーの上坂実さんは、スマホの普及によって「距離感や、立体的な視野の中での捉え方、目の動きがとても悪い子どもが増えています」と警鐘を鳴らす。
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文部科学省が2024年4月、全国の小6と中3を対象に行ったアンケート調査によると、携帯電話やスマホでSNS、動画を視聴する時間(平均1日あたり)は年々伸び、小6で「4時間以上」が11.8%、「3時間以上4時間未満」が8.7%。中3になると、「4時間以上」が17.9%、「3時間以上4時間未満」が14.2%と、実に3人に1人が1日3時間以上をスマホに費やしているという結果が出た。
「スマホを長時間見ることで、まずは目にすごく負荷をかけています。そして、顔から近い距離で、基本的には下を向き、見たいものが動いてくれるので一点を凝視する時間が長くなり、内斜視(右目と左目のどちらかが内側に寄っている状態)になったり、姿勢も悪くなったりします」
昔は外遊びを行う中で立体空間を認識し、周囲との距離感を養っていたが、今はスマホなど平面的な物体を見る機会が増えたことで、空間認識能力に乏しい子どもたちが増えたという。もちろん、野球を行う上で、様々な弊害が出てくる。
「野球などの球技、スポーツは立体空間の中で行っています。テレビゲームやスマホは二次元の中で行っているので、立体的な視野の捉え方が衰え、フライをキャッチするのが苦手な子が増えたように感じます」