[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

ドイツの子供は「話を聞かない」 自己主張の先で育むチーム内のコミュニケーション

時間をかけて取り組む分、大事なところを理解してくれる

 そうした背景もあり、ドイツの小学校低学年くらいだと集団生活に慣れていない子も多い。だから、最初はどうしても時間がかかる。コミュニケーションをとりながら、少しずつ納得して、理解できるように導いていくことが求められる。

 この年代の子は、とにかく体を動かしたくてうずうずしているのが特徴だ。だから次のトレーニングからは、最初の導入として説明なしですぐに動ける鬼ごっこ形式や、ボールの出し合いみたいなゲームをすることにした。一通り体を動かした後の方が、話を聞く態勢も取りやすいみたいでちゃんと話を聞いてくれた。

 もちろん、いつもすべてを子供たちに合わせるわけではなく、話を聞くことの大切さ、仲間とプレーすることの意味をちょっとずつ伝えていくし、友だちの邪魔をするような子にはしっかりと注意をする。サッカーはチームスポーツだ。

 時間をかけて取り組む分、子供たちは「なんのために」という大事なところをちゃんと理解してくれることが多い。そうしたやり取りを通じて子供たちはもちろん、指導者も様々なことを学んでいく。試行錯誤を繰り返しながら、このあたりの感覚をつかんでいくことが大切なのだろう。

 子供たちとのコミュニケーションを楽しみながら、僕もまた成長していきたい。

(中野 吉之伴 / Kichinosuke Nakano)

1 2

中野 吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
スポーツ応援サイトGROWING by スポーツくじ(toto・BIG)
ジャパンラグビートップリーグ2020 1月12日(日)開幕
フクヒロペアが選んだのは、ワコールのスポーツブラでした。
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集