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衝撃の“65m弾”で下剋上 関大北陽が3カテゴリー上の強豪連破、4年ぶり全国出場の要因

プライドを捨て、挑戦者の立場を明確にして得た強さ

 チーム全体では、激しく相手ボールを追いかけるプレッシングと、陣形を整えて相手のパスに合わせて狙いどころを絞るブロッキングを巧みに使い分ける全員守備が機能。押し込まれても「自分たちの特長である守備の粘り強さは、全員ができること。味方のミスは自分が守るという意識でやっていた」という大平が、相手のラストパスやシュートをことごとくブロック。終盤は、興国が何度もクロスボールでゴール前にボールを送り込んできたが、「北陽が苦しんできた時間に比べたら前後半35分は、そんなにしんどくない。耐えられる」と強い気持ちで臨んでいたGK野津照太郎(3年)が、果敢に飛び出して好セーブを連発した。決して守るばかりでなく、後半26分には3人が敵陣に全力疾走する高速カウンターからシュート。先制点に限らず、攻撃面では思い切りの良さが表れていた。

 下剋上をテーマに掲げ、プライドを脱ぎ捨て、挑戦者の立場を明確にした関大北陽の強さだった。OBでもある矢田竜之監督は「北陽高校の(伝統の)強さと、関西大学の賢さを融合して、主体的にできるチームになり、セットプレーは選手が映像を持ち寄ってアイデアを出している。(古い時代を知る)僕には僕のプライドがあるけど、それを選手に押し付けても。時代は変わっている」と環境の違いを理解しながら、今を戦う後輩たちに、伝統の勝負強さを伝えようと取り組んでいる。

 その思いを選手も汲んでいる。主将の大平は「北陽の名前をもう一度全国に出せたのは、嬉しい。全国で結果を残して、強い北陽が戻ってきたと証明したい」と話し、GK野津も「歴史のある学校。古豪ではなく、強豪と言わせられるようにしたい」と強い北陽の復活にかける気持ちを言葉にした。全国大会でも「下剋上」を続け、大阪の強豪として名を馳せるか、注目だ。

(平野 貴也 / Takaya Hirano)

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