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サッカー上田綺世が抱える「特殊なケガ」 過去18例では「復帰までに個人差」11月代表戦も…専門家が分析

海外サッカー、フランス1部リールに所属する日本代表FW上田綺世は、13日(日本時間14日)に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第2節のアーセナル戦(0-3)で左足かかとを負傷。後半33分に途中交代した。ダヴィデ・アンチェロッティ監督が地元メディアに「少し特殊なケガ」と説明したエースストライカーの故障について、トップアスリートの専属トレーナーを務める「Tokyo Acupuncture Shibaura / はり治療院」の新盛淳司院長が語ってくれた。

上田綺世【写真:なかしまだいすけ/アフロ】
上田綺世【写真:なかしまだいすけ/アフロ】

「Tokyo Acupuncture Shibaura / はり治療院」の新盛淳司院長が分析

 海外サッカー、フランス1部リールに所属する日本代表FW上田綺世は、13日(日本時間14日)に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第2節のアーセナル戦(0-3)で左足かかとを負傷。後半33分に途中交代した。ダヴィデ・アンチェロッティ監督が地元メディアに「少し特殊なケガ」と説明したエースストライカーの故障について、トップアスリートの専属トレーナーを務める「Tokyo Acupuncture Shibaura / はり治療院」の新盛淳司院長が語ってくれた。

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 現地時間18日のリーグ・アン第8節ブレスト戦の欠場と復帰時期の未定という現状がフランスメディアで報じられている上田選手ですが、「足の裏」「かかと」の痛みで、考えられるのは次の4つのケースです。

(1)かかとの脂肪体の損傷
(2)足底腱膜の損傷
(3)母趾外転筋の損傷
(4)神経の障害

(1)のケースですが、脂肪体とはかかとの骨の下にあるクッションのような組織です。たとえるなら、小さな部屋に仕切られた脂肪が、着地のたびに衝撃を吸収していきます。

 強く踏み込んだ際、ジャンプからの着地、硬いものにかかとをぶつけたときなどに傷めることがあり、かかとの真下に体重をかけた場合の痛みが特徴です。スポーツ選手の踵の痛みは「足底腱膜炎」とひとくくりにされがちですが、実際には脂肪体の損傷が隠れていることもあると報告されています。

(2)の足底腱膜は、かかとの骨から足の指の付け根に向かって扇状に広がる、硬い膜のような組織です。土踏まずのアーチを下から支える弓の弦のような役割をしており、地面を蹴り出して足の指が反ると、強く引き伸ばされます。

 ダッシュやストップ、踏み切りを繰り返すサッカーでは負担の大きい部位で、職業病とも呼べます。断裂の場合は、受傷した瞬間の「ブチッ」という感覚、足の裏の内出血、つま先立ちのしづらさなどがみられることがあり、かかとの内側寄りで起こることが多いとされています。

(3)の母趾外転筋は、土踏まずの内側の縁に沿って、かかとから親指へ伸びる筋肉です。足のアーチを支え、踏ん張るときに働きます。この筋肉を傷めた場合も、かかとの内側から土踏まずにかけて痛みが出るため、足底腱膜の損傷と区別がつきにくいことがあります。

(4)の神経の障害は、かかとの内側を通って足の裏へ向かう神経が、筋肉や周りの組織に圧迫されたり、刺激を受けたりして起こる痛みです。焼けるような痛みや、立っている時間が長いほど強くなる痛みが出ることがあり、組織の損傷とは対応が変わります。

「足底の痛み」だけでは、どの組織を傷めたのかまではわかりません。痛む場所が足の真下なのか内側なのか、着地で痛むのか蹴り出しで痛むのか、焼けるような痛みはあるのか。受傷したときの動き、触ったときの所見、エコーなどの画像検査を組み合わせて絞り込んでいく必要があります。

 地元メディアの報道の通り足底腱膜の断裂だった場合、復帰はどう進むのでしょうか。足底腱膜の断裂は、手術ではなく保存療法で治療するのが一般的です。

 アスリートの足底腱膜断裂18例をまとめたレポートでは、はじめの数週間を固定と免荷で過ごし、痛みに応じて体重をかける量を増やし、理学療法や足底装具を組み合わせて治療が進められています。トップレベルの選手でも、試合への復帰までには選手によって大きな差がありました。

 サッカーでは全力のスプリント、急な方向転換、踏み切り、シュートの踏み込みと、足の裏には繰り返し大きな力がかかります。歩けるようになった、走れるようになったという段階から、試合の強度で痛みなくプレーできる段階まで、丁寧に積み上げていく必要があります。

 現時点で復帰時期を見通すのは難しい段階だと思います。怪我の具合で個人差もあるので、11月の日本代表の活動も気になるところですが、まずは焦らず、万全の状態でピッチに戻ってこられることを願っております。

(THE ANSWER編集部)

新盛 淳司

Tokyo Acupuncture Shibaura /はり治療院 院長

柔道整復師、鍼灸師

新浦安しんもり整骨院入船院、新浦安しんもり整骨院今川院代表も務める。関節ニュートラル整体普及協会会員。サッカー元日本代表MF中村俊輔さんをセルティック時代から専属トレーナーとして支えるなど、トップアスリートのケアにも従事。

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