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池江璃花子、メダルなしの裏に“体の変化”があった? 伊藤華英「腕が短く見えた」

女子選手の筋トレの課題、伊藤氏「彼女のような繊細な感覚持っている選手は特に難しい」

「女子では彼女くらいの年代からやる選手が多いですが、体が変わる時期なので、男子のウェートとは異なるし、難しい。特に彼女の場合は繊細な感覚を持っている選手。そういう選手は特に難しくて、いろんな障害が見えてくる。泳ぎの機能的に合った筋トレが大事になるけど、彼女の泳ぎの感覚も変わっているので、対処が必要になってきます」

 このように分析した伊藤氏。しかし、大目標の20年東京五輪まで猶予は残されている。

「日本記録を数多く持っている選手ですが、世界の経験はまだ浅い。彼女自身、『自分が女子で一番』と思ってきたと思いますが、200メートル個人メドレーで銀メダルを獲得した大橋選手が出るなど、立ち位置も変わってくる。しかし、今回の結果は長いキャリアで見れば、気にすることではないと思います」

 こう話した上で、今後に期待を込めた。

「東京五輪を迎える時は20歳。もっともっといい選手になっていると思います。ここからが水泳選手として本格的に勝負になってくる。高いレベルでできること、できないことも増えてくる。それは成長するカギとして、たくさん見えた方がいい。世界でいつもと違う経験をして、レベルアップしていってくれればと思います」

【了】

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

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伊藤 華英

 日本代表選手として2012年ロンドン五輪まで日本競泳会に貢献。2004年アテネ五輪出場確実と騒がれたが、選考会で実力を発揮できず、出場を逃す。水泳が心底好きという気持ちと、五輪にどうしても行きたいという強い気持ちで、2008年女子100m背泳ぎ日本記録を樹立し、初めて五輪代表選手となる。

 その後、メダル獲得を目標にロンドン五輪を目指すが、怪我により2009年に背泳ぎから自由形に転向。自由形の日本代表選手として、世界選手権・アジア大会での数々のメダル獲得を経て、2012年ロンドン五輪・自由形の代表選手となる。2012年10月の岐阜国体を最後に現役引退。

 引退後、ピラティスの資格取得とともに、水泳とピラティスの素晴らしさを多くの人に伝えたいと活動中。また、スポーツ界の環境保全を啓発・実践する「JOCオリンピック・ムーヴメントアンバサダー」としても活動中。

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