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“ほふく前進”時代を越えて 自衛隊スイマー高橋航太郎「あの悔しさ大きかった」

五輪を超える規模で2年に1度行われる水泳の“世界一決定戦”、世界水泳(テレビ朝日系で独占中継)が12日に開幕する。なかでも、注目を集めるのは競泳だ。金メダルを獲得すれば、1年後の東京五輪出場が内定する今大会。「THE ANSWER」は競泳開幕の30日前からカウントダウン連載を行い、出場25選手のインタビューに加え、特別企画を織り交ぜながら大会を盛り上げる。開幕まであと17日の第14回は、男子800メートルリレーの高橋航太郎(自衛隊)が登場。25歳で初代表を掴んだ遅咲きスイマーは、同じ所属で同い年のライバルとともに、韓国で大暴れを期す。

男子800メートルリレーに出場する高橋航太郎【写真:テレビ朝日】
男子800メートルリレーに出場する高橋航太郎【写真:テレビ朝日】

「世界水泳カウントダウン連載」競泳開幕まであと17日―男子800mリレー高橋航太郎

 五輪を超える規模で2年に1度行われる水泳の“世界一決定戦”、世界水泳(テレビ朝日系で独占中継)が12日に開幕する。なかでも、注目を集めるのは競泳だ。金メダルを獲得すれば、1年後の東京五輪出場が内定する今大会。「THE ANSWER」は競泳開幕の30日前からカウントダウン連載を行い、出場25選手のインタビューに加え、特別企画を織り交ぜながら大会を盛り上げる。開幕まであと17日の第14回は、男子800メートルリレーの高橋航太郎(自衛隊)が登場。25歳で初代表を掴んだ遅咲きスイマーは、同じ所属で同い年のライバルとともに、韓国で大暴れを期す。



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 初めて背負う日の丸に、背筋がピンと伸びる。「発表された時は実感なかったけど、合宿に入り、みんなとやっていく中でだんだんと実感が沸いて『頑張らなきゃ』という気持ちになっています」と語ったのは、25歳の高橋だ。5月のジャパンオープンの200メートル自由形で1分48秒40で5位に入り、滑り込みで掴んだ代表切符。「代表に入ることが目標だった。タイム的にはもう少し欲しかったけど、結果として選んでいただいたので良かったです」と正直な思いを明かした。

 近い場所にライバルがいる。江原騎士だ。同じ自衛隊所属で同い年。鹿屋体育大を経て、高橋が半年遅れで入り、一緒に練習に励んだ。江原のことは高校時代から知っていたという。「沖縄のインターハイで優勝しているところを見て、あんな小さいのに(172センチ)こんなに速く泳げるんだという印象があった。ずっと一緒に練習してみたいと思っていた」。だから、同期であっても「すごく憧れでしたね、最初はずっと」と語った。

 ただ、高橋は大学時代の実績が乏しいため、訓練免除の対象とならず、一般の隊員と同じ訓練を受けた。「水泳はほぼ半年くらい離れて、ほふく前進とか、そういう訓練はしていました」と振り返る。1年目の夏に同期の江原はリオデジャネイロ五輪に出場。近くて遠い背中をどう見たのか。「憧れもあったけど、同期という気持ちもあり、同期が先に行ってしまっているなと。悔しい気持ちも結構ありました。(直前の)選考会の時、自分は出てもいなくて『僕は何しているんだろう』って」と明かした。

 その悔しさを練習にぶつけ、結果を残してきた。伸びてきた部分について問われると「メンタルの部分」と言った。「去年の日本選手権もアジア大会の代表を狙っていたけど、準決勝でベストからほど遠いタイムを出してしまって落ちてしまった。泳いでいる最中も緊張しすぎて自分が何しているかわからない状態。今年は少し落ち着いてレースに臨めたかなと思います」。同期に受けた刺激は確実に力となり、水泳に生きていた。

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