外反母趾・膝痛など、靴が原因で足に起こるトラブル予防 足首&すね&足裏ストレッチ3種
忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。多くのアスリートを手掛けるフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソン向けの健康増進や体作りのアドバイスを送る。今回は「靴が原因で起こる足のトラブル」について。「THE ANSWER」公式YouTubeチャンネルの動画では、中野トレーナーが提案する「足首&すね&足裏ストレッチ3種」を紹介しています。
連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」
忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。多くのアスリートを手掛けるフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソン向けの健康増進や体作りのアドバイスを送る。今回は「靴が原因で起こる足のトラブル」について。「THE ANSWER」公式YouTubeチャンネルの動画では、中野トレーナーが提案する「足首&すね&足裏ストレッチ3種」を紹介しています。
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私たちは当たり前に、「靴を履く生活」を送っています。しかし、愛用する靴が原因で、足のむくみや疲労、外反母趾、内反小趾など、足のトラブルを抱える人はたくさんいます。
例えば、ソールが固い靴、ヒールの高い靴や足に合わない靴を履いていると、歩行の最中、足首の底屈と背屈(曲げ伸ばし)の運動がしっかり行われません。足首が動かないと、ふくらはぎの筋肉のポンプ作用が低下。すると、体液を心臓に送り戻したり、老廃物を排出したりできず、足に体液が滞留し、むくみや疲労を引き起こします。
また、靴や靴下、ストッキングを穿くと、足を収めるために足指がギュッと縮こまります。外反母趾は親指の付け根が外側に、内反小趾は小指が内側に曲がる変形ですが、このように足指の筋肉を動かさない、動きの悪い状態が続いた結果、起こります。
なかには、「あれ? いつの間にか、小指の爪が小さくなってきたな」と感じる方もいるでしょう。
人間の体にあるものは、その形状である理由が必ずあります。例えば足の親指が、他の指と比べて非常に太いのは、母指球に近く、体重が乗りやすいためです。また、体を支えるには5本の指に重みを分散することが必要だから、小さくても小指があるのです。
ところが靴下や靴にギュッと足指が押し込められ、圧迫されると、1本1本の足指が踏ん張ったり、体重をバランスよく分散して支えたりする機能が働きません。
ギュッとまとまった一つの指のようになれば、1本1本が独立せず、使われる時間が少なくなる指も出てきます。すると、「あまり役に立っていないな」と判断された指は、どんどん退化します。「ちっちゃくなった小指の爪」も、実は使われないため、退化している状態なのです。
また、4本、3本の足指に負担が集中すれば、その分、足裏の接地面積が少なくなりますよね。体の土台となる足元の安定感が欠けると、その分、膝や股関節など、他の部位が体重を支える役目をサポートします。すると、負担が増えた膝や股関節などに痛みが生じるようにもなります。ですから足の指を解放し、動かし、使ってあげることは、とても大切です。