現役続行か否か、揺れる金メダリスト角田夏実 最軽量48kg級から無差別級挑戦で再確認「やっぱり柔道が好き」
パリ五輪柔道金メダリスト角田夏実(32=SBC湘南美容クリニック)の心が揺れた。角田は20日、横浜武道館で行われた体重無差別の全日本女子選手権に出場。最軽量48キロ級ながら3回戦まで進出し、ファンを沸かせた。試合後には今後の去就に言及。柔道への思いを明かし「少しゆっくりと考えたい」と話した。

体重無差別の全日本女子選手権に出場、今後の去就に言及
パリ五輪柔道金メダリスト角田夏実(32=SBC湘南美容クリニック)の心が揺れた。角田は20日、横浜武道館で行われた体重無差別の全日本女子選手権に出場。最軽量48キロ級ながら3回戦まで進出し、ファンを沸かせた。試合後には今後の去就に言及。柔道への思いを明かし「少しゆっくりと考えたい」と話した。
角田が得意の巴投げを繰り出すたびに、会場が沸いた。減量なしの53キロで臨んだ大会。1回戦で自身より37キロ重い鋳山真菜実(徳島・生光学園高)に判定勝ちすると、2回戦では23キロ差の橋高朱里(金沢学院短大職)から巴投げで有効を奪った。
3回戦で70キロ級の寺田宇多菜(JR東日本)に判定負け。3回目の出場で初めて2勝したが笑顔はなく「できればもっと技を出して、上位まで行きたかった。まだまだできたことがあるんじゃないかと思うと、負けたことが悔しい」と胸の内を明かした。
世界選手権(6月、ブダペスト)の選考を辞退してまで臨んだ体重無差別の戦い。パリ五輪前から出場を望み、対策もできていたが「実際に試合になると違う。1回戦が終わった後から疲労度が違って、海で遊びきった後のような感じだった」と振り返った。
苦しい戦いの中で、柔道の魅力を再確認した。「柔道だけやっている時間は充実していて、やっぱり柔道が好きなんだなと感じた」。この大会に向けて巴投げも工夫した。「相手の体重を利用して持ち上げるよりも流して投げるように」と。だからこそ、敗戦にも「もっとできることがあったんじゃないかと。やっぱり、まだまだ勝負の世界にいたいという気持ちはある」と言った。