現役続行か否か、揺れる金メダリスト角田夏実 最軽量48kg級から無差別級挑戦で再確認「やっぱり柔道が好き」
去就について「気持ちは今、毎日コロコロ変わる」と吐露
声援も力になった。例年だと空席も目立つスタンドが、前売り段階でチケットが残りわずかになるほどの人気。「(大きい相手との試合で)ケガのリスクもあるし、怖さも感じながら、みなさんが見に来てくれるなら気合入れて頑張らなければと思った。少しでも勝ちたい、しっかり勝ちたいという気持ちが高まった」と話した。
競技の畳を降りるのか、28年ロサンゼルス五輪を目指すのか、去就について「気持ちは今、毎日コロコロ変わる」と明かした。「柔道が好き」で「勝負の世界にいたい」という気持ちはある。「引退したら、寂しい気持ちはある」とも言った。「勝つことが当たり前じゃない」無差別の戦いが、角田の心を動かした。
もっとも、現役続行を選択すれば五輪金メダリストとして「勝利を求められる」ことになる。「必ず勝たなければというプレッシャーの中で、どう戦っていけるのか」と迷う気持ちも吐露した。「今ここでやめますと言うのではなく、もう少しゆっくり考えたい」。角田は揺れる心を隠そうとせずに言った。(荻島 弘一)
(THE ANSWER編集部)