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【#キミとONETEAM】「僕はラグビーが持つ文化が好き。それがW杯で人の心を動かした」―日本代表・姫野和樹

「人として大切なものを教えてもらえるのがラグビー」

 僕はいま、家で映画を見たり、本を読んだり、勉強したり、トレーニングしたりしながら、毎日を過ごしています。最近読み始めたのは「エンデュアランス号漂流記」という南極大陸横断に挑戦したアーネスト・シャクルトンという探検家の物語です。探検隊の隊長だった彼が、どんなリーダーシップを取っていたのか。読み始めたばかりですが、面白いです。

 外に出られずに悲しい思いをしている子どもたちもいると思います。まずは自分の身を守ることを心掛けてください。家の中で過ごす時間で、何か興味があるものを見つけたり、自分の得意な部分を伸ばしてみたり、たくさんある時間を有意義に過ごすことを意識してみるといいかもしれません。いまの時間をネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに捉えて、いろいろなことにチャレンジしてみてください。

 子どもの頃の僕は、活発でやんちゃで、よく外に遊びにいっていました。家の中ではなく、いつも仲間を引き連れて、外で野球をしたりサッカーをしたり。そんな感じだったので、家にいるように言われたら、つらかったと思います。いまでも、早くラグビーがしたいなと思っています。でも、ラグビーが好きだという気持ちがあれば、苦しいことは乗り越えられます。

 僕はラグビーが持つ文化がすごく好きです。相手をリスペクトすることもそうですし、仲間のために体を張るとか、人を思いやる気持ちとか、そういったことがW杯でも人の心を動かしたと思っています。人として大切なものを教えてもらえるのがラグビー。こういう魅力をたくさんの人に感じてもらいたいし、伝えていけたらと思っています。

 W杯で日本代表はベスト8に入り、あれだけ盛り上がって大成功したと思います。でも、ラグビーというスポーツが日本に根付いたかというとまだまだ足りない部分はある。これからラグビーをもっと日本に浸透させるために頑張らないといけないですし、次のW杯ではベスト8より上を目指さないといけないと思っています。これからの日本代表を背負っていく中で、そういう責任感や使命感もあります。また、外でラグビーができるようになったら、子どもたちも含め、これからの若い世代にいいバトンを渡せるようにやっていきたいと思っています。

【#きょうのトライ「『ありがとう』を一日に2回言ってみよう」】

 こういう時だからこそ、感謝の気持ちを持って過ごしてもらいたいと思います。なので「ありがとう」を一日に2回言ってみましょう。僕はいま、医療従事者の皆さん、運送業の皆さんなど、たくさんの方々が僕たちの生活を支えてくれていると実感しています。そういった方々に感謝の気持ちを伝えたいですね。

■姫野 和樹(ひめの・かずき)

 1994年7月27日生まれ、愛知県出身。春日丘高から帝京大に進学。2017年にトヨタ自動車ヴェルブリッツに入団し、1年目からキャプテンという大役を任された。同年11月のオーストラリア戦で日本代表初キャップを獲得。187センチ、112キロという体格を生かした闘志溢れるプレーで存在感を示し、2019年に開催されたW杯では得意とするプレー「ジャッカル」で相手ボールを奪い、ベスト8入りに大貢献した。ポジションはナンバーエイト。日本代表キャップ数は17。

(次回は元日本代表の大西将太郎さんが登場)

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(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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