ボルトが明かす「寒すぎる招集場」の真相 引退会見で嘆き「あれはあり得ない」
ボルトが語る招集場の真相は? 「メダル授与式の間に電光掲示板の裏に連れていかれ…」
左太もも裏の痙攣により、王国ジャマイカの5連覇の夢は潰えた。レース前に寒い招集所で待機させられたことがボルトの故障の原因になったとして、レース後にはチームメートは口を揃え、主催者側のレース前のアスリートに対する配慮のなさを糾弾していた。
それは、当事者のボルトも同感だった。
「あれはあり得ない。自分は少し張りを感じていたので、ウォーミングアップの必要があることをわかっていた。コーチも『待機所でできるだけ体を温め続けていくように』と再三確認してきた。しかし、彼らは2つのメダル授与式が行われている間に、電光掲示板の裏に連れていかれて、そこで10分か、15分待たされた。風も強かったんだ」
ボルトは真相を明かした上で、こう嘆いたといい、出場選手は温度の低い招集所からレース前に屋外で待機を命じられ、さらに冷たい風も吹くロンドンの夜は常夏のジャマイカで過ごしてきた30歳のベテランの体の熱を奪ったようだ。
レース前に「なんであんたらは自分たちを外に出したんだ?」と疑問と怒りを吐き出したことも明かしたが、「我々はアスリート。ひたすらルールに従うしかないんだ」とも語ったという。
しかし、条件はどの国も同じ。運営面に課題は残ったが、陸上界のトップを走り続けてきたレジェンドは、悲運な幕切れをしっかりと受け止めていた。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer