桃田賢斗、感謝の2連覇 「泣くはずじゃなかったけど…」涙が流れたワケ
東京五輪に向けた思い「多分、1人では成し遂げられないと思う」
コート上での涙について、桃田は「やっぱり、苦しいときに『桃田、1本』と声をかけてくれる観客の皆さんの応援が後押ししてくれたので。泣くはずではなかったけど、感情が入ってしまって、泣いちゃいました」と説明した。世界ランク1位を約1年にわたって堅持しており、昨年の世界選手権覇者でもある桃田に対する日本のファンの期待は大きい。しかし、期待はときに重くのしかかる。相手に研究される、連戦で疲労も溜まるといった中で、間違った方向に働けば、力を発揮できなくなる。桃田は「平日からすごくたくさんの方が会場に足を運んでくれて、入場すると声援が聞こえた。何としても優勝するところを見せたいと思っていた。地元で試合をできるチャンスは、あまりない」と連覇にかけていた強い思いを明かした。
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次戦は、2日後に開幕するタイオープン。その後は一度帰国した後、世界選手権でも連覇に挑む。そして、1年後には、東京五輪の大舞台だ。金メダル候補として臨むはずだった2016年リオデジャネイロ五輪の出場を、違法賭博店利用の発覚という失態で棒に振ってから3年、反省を重ねて来た桃田を支えたのは、そのプレーを待ち望んだファンの声だ。コート上で五輪について聞かれると、桃田は「多分、1人では成し遂げられないと思う。これからも支えてもらいながら、頑張っていきたい。応援、よろしくお願いします」とメッセージを送った。声援を受け、勝って応えて、次の力を得る。地元での最高の2連覇となった。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)