復活日本一の桐生祥秀「初めて喜んで涙を流せた」 世界陸上代表入りへ「月曜から練習したい」
9月に東京・国立競技場で開催される陸上・世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権は5日、同会場で第2日が行われた。注目の男子100メートル決勝は、桐生祥秀(日本生命)が制し、5年ぶり3度目の日本一に輝いた。タイムは10秒23(追い風0.4メートル)だった。

陸上・日本選手権第2日
9月に東京・国立競技場で開催される陸上・世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権は5日、同会場で第2日が行われた。注目の男子100メートル決勝は、桐生祥秀(日本生命)が制し、5年ぶり3度目の日本一に輝いた。タイムは10秒23(追い風0.4メートル)だった。
10秒23のレースの中に意地とプライドを詰め込んだ。5年ぶりに日本一に返り咲いた、桐生の咆哮が国立に響く。その後の場内インタビューでは涙を浮かべて周囲への感謝を口に。フィニッシュ後の景色を問われると、「自分勝手かもしれないけど、会場が自分のために喜んでくれている感じが…」と感極まって言葉を詰まらせた。
サニブラウン・ハキーム、柳田大輝、山縣亮太、坂井隆一郎。近年の短距離界で存在を示してきた選手が予選、準決勝で敗退。波乱の大会に決着をつけたのは17年に9秒98をマークし、日本人で初めて9秒台に到達した桐生だった。
「速いタイムじゃなかったけど、しっかり勝ち切れたのは大事なこと。日本選手権は優勝してなんぼ。初めて喜んで涙を流せた」
世界選手権の参加標準記録は10秒00。代表入りするためには標準記録の突破や、世界ランクを上げていく必要がある。今後は欧州での試合出場を計画。「明日はしっかり休んで、月曜から練習したい。世界陸上に出られるように。また、ここ(国立競技場)に戻ってこられるようにしたい」。自国開催の大舞台を見据え、日本一のスプリンターがさらに加速する。
(THE ANSWER編集部)