予選開始早々の大クラッシュ…仲間が確認したかった無事

　自動車レース・F1で唯一の日本人ドライバー角田裕毅（レッドブル）が17日（日本時間18日）、イタリアで行われた今季第7戦エミリア・ロマーニャグランプリ（GP）予選で肝を冷やすような大クラッシュに見舞われた。第1ラウンドの開始早々にコースバリアに激突。そのまま宙を舞った。目撃した他のドライバーの行動に、海外から「素晴らしいスポーツマンシップ」と称賛の声が上がっている。

　マシンがめちゃくちゃになるほどの大クラッシュだった。角田のマシンは縁石に乗り上げた瞬間にコントロールを失い、スピンしながら高速でコースバリアに激突。反動で宙を舞った。マシンは上下1回転しながら地面に落下し、バラバラに。ただ角田は自力で脱出した。

　恐怖の場面を走行中のマシンから目撃することになったのが他のドライバーだ。F1公式Xは「Q1でのユウキのクラッシュ後、ドライバーたちが状況を確認する」と題し、無線交信の内容を公開した。

　チームメートのマックス・フェルスタッペンが「彼は大丈夫？」と問いかけるとチームからは「大丈夫だ」という返事があり、昨季までのチームメートだったリアム・ローソン（レーシングブルズ）も「彼は大丈夫？」「大丈夫。マシンからも出たよ」とやり取りを交わした。

　さらにポールポジションを奪ったオスカー・ピアストリ（マクラーレン）も「彼は無事？」と問いかけ、チームが「無事だよ。クルマから脱出した」と返している。

　仲間の安否を気にするドライバーの言動に、X上の海外のファンからは「素晴らしいスポーツマンシップね」「F1ファミリーだ」「みんな優しいね」「心温まるわ」と賛辞が集まった。また「心臓止まるかと思った」「あのクラッシュは恐ろしかったもんな」と衝撃の場面を振り返る声も多かった。