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競馬G1でムチ捨て→手で叩き優勝 2着降着の馬主が怒り心頭「容認できない」 異議申し立てへ

欧州競馬の大レースで物議を醸した騎乗に新展開か。現地11日にフランスのパリロンシャン競馬場で行われた同国牝馬クラシック初戦の仏1000ギニー(芝1600メートル)は、1位入線馬がゴール前で斜行して降着。2位入線したザリガナ(F・グラファール)が繰り上がりで優勝となった。しかし、優勝騎手が競り合いの中でムチを捨てて、手で馬を叩くというシーンがクローズアップされたことで、降着馬の馬主が「異議申し立て」の意向を表明。英専門メディアが報じている。

ザリガナと鞍上のミカエル・バルザローナ騎手(手前)【写真:IMAGO / Panoramic by PsnewZ】
ザリガナと鞍上のミカエル・バルザローナ騎手(手前)【写真:IMAGO / Panoramic by PsnewZ】

仏1000ギニーで物議

 欧州競馬の大レースで物議を醸した騎乗に新展開か。現地11日にフランスのパリロンシャン競馬場で行われた同国牝馬クラシック初戦の仏1000ギニー(芝1600メートル)は、1位入線馬がゴール前で斜行して降着。2位入線したザリガナ(F・グラファール)が繰り上がりで優勝となった。しかし、優勝騎手が競り合いの中でムチを捨てて、手で馬を叩くというシーンがクローズアップされたことで、降着馬の馬主が「異議申し立て」の意向を表明。英専門メディアが報じている。

 問題のシーンは最後の直線。大外から追い込んだザリガナの鞍上のミカエル・バルザローナ騎手は左ムチを入れた後、ムチを馬場に放り出した。すかさず右手でザリガナの首元を何度も叩いて叱咤した。レースはこのままゴールとなった。ザリガナは2位入線だったが、逃げ込みを図った英国からの遠征馬、キーラン・シューマーク騎手のシーズパーフェクトがゴール前で外斜行したとして降着。ザリガナは繰り上がりで優勝となった。

 英放送局「ITVレーシング」などでアナウンサーを務めるマット・チャップマン氏は自身のXで動画を公開。その中では、バルザローナ騎手がムチを落とした後に12回、右手で馬を叩いていることが確認されている。

 英競馬専門メディア「レーシング・ポスト」は降着となったシーズパーフェクトのオーナーのバッシャー・ワッツ氏のコメントを紹介。「私とチャーリー(フェローズ調教師)は短い会話をして、我々は異議申し立て(控訴)をすると思う」としたうえで「1度しかチャンスがないので多くのアドバイスをもらって、最高の論拠を持って訴えたい。十分な根拠があると自信を持っている」と自信を見せた。フェローズ調教師も「まだ早い段階だけれど、これから落ち着くのを待って、おそらく異議申し立てすることになるだろう」と語っている。

 さらに記事では「ワッツはバルザローナ騎手がザリガナに騎乗中に手を使ったことを特に問題にしている」と言及し、ワッツ氏は「ミカエル(バルザローナ騎手)は馬をムチで2回叩き、最後の1ハロン(約200メートル)で手で12回叩いた。我々はそのことを容認できない。首の辺りを叩くのはあまり影響がないという人もいるが、競馬のイメージ的に、もし自分の騎手がそのようなことをやってしまったら、私は激怒するだろう」とワッツ氏の主張を展開している。

 ワッツ氏は「もしキーラン(シューマーク騎手)が最後の1ハロンでうちの馬の首のところを12回叩いたとしたら、もっと差をつけてレースに勝利したと思う。これは大きな問題を引き起こすことになるか? もしジョッキーがトラブルに見舞われ、負けそうになった場合、いくらでもムチを落として馬を叩いてもいいということになる。クラシックはそのようにして勝つべきではない」とフェアプレーの観点から、バルザローナ騎手の御法を批判した。

 レースを管轄するフランスギャロの規定では、レース中のムチの使用は4回まで、9回以上の使用で失格になるとされている。一方で、同規定では手の使用についての記載はない。

(THE ANSWER編集部)



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