井上尚弥勝利の裏で…困窮グッドマンの今 「10か月無給で…」「100万ドルの痛手」壮絶な生活
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は4日(日本時間5日)、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)に8回TKO勝ちした。本場で脚光を浴びたモンスターとは対照的に、厳しい今を送っていると報じられているのが同級IBF1位のサム・グッドマン(オーストラリア)だ。1月に井上と対戦予定だったが中止に。米スポーツ専門局は「100万ドルの痛手を明かす」などと伝えた。

井上と対戦予定も…2度の負傷で中止に
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は4日(日本時間5日)、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)に8回TKO勝ちした。本場で脚光を浴びたモンスターとは対照的に、厳しい今を送っていると報じられているのが同級IBF1位のサム・グッドマン(オーストラリア)だ。1月に井上と対戦予定だったが中止に。米スポーツ専門局は「100万ドルの痛手を明かす」などと伝えた。
2回終盤、井上は打ち終わりにカウンターの左フックを受け、まさかのダウンを奪われた。昨年5月のルイス・ネリ戦以来、試合ではアマチュア時代を含めて人生2度目のダウン。以降は多彩なパンチで猛攻に出た。7回は右ショート4連発を浴びせ、ダウンを奪取。8回にフラフラの相手を攻め立て、レフェリーストップを呼び込んだ。
そんな井上との対戦のチャンスを逃したのがグッドマン。昨年12月24日に有明アリーナで戦う予定だったが、来日直前、母国でのスパーリングで左目上を裂傷。試合が1か月延期となったが、ここでも直前に左目上を再び負傷。試合13日前に対戦中止が発表され、井上は代役挑戦者のキム・イェジュン(韓国)に4回KO勝ちを収めた。
「サム・グッドマン、100万ドルの痛手を明かす……そして『奇妙な』怪我がいかにして『スパルタ』な生活のきっかけになったのか」との見出しでグッドマンの今をつたえたのが、米スポーツ専門局「FOXスポーツ」オーストラリア版。本人が「別の不動産に投資したり、家も買ったりしたんだ。でも試合をしなければ報酬はもらえない」と語ったことを伝えている。
井上戦に向けた準備でかなりの費用がかさんだようで「今回のトレーニングキャンプに費やしたお金は限度を超えていた」「お金は使ってしまい、一銭も入ってこない。不運な状況になったんだ」と困窮している様子だ。
そんなグッドマンも今月14日、シドニーでセサール・バカ・エスピノーザ(メキシコ)との対戦が予定されている。「試合がしたいんだ。10か月もしていないんだぜ。ほぼ10か月間無給で、住宅ローンの返済も迫っているし、他にも問題は山ほどある」と語っている。
井上は9月に元WBA&IBF統一王者で現WBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と対戦することをカルデナス戦後にリング上で明言。12月にも試合を行うプランがあり、来年5月にはWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)と対戦する構想があることが明らかになっている。その中でグッドマンの名前は出てきていない。
(THE ANSWER編集部)