シェブロン選手権でメジャー初V、その後の儀式に裏が

　米女子ゴルフのメジャー初戦・シェブロン選手権は27日（日本時間28日）、米テキサス州のカールトンウッズ・クラブ（6911ヤード、パー72）で最終日を行った。首位から出た23歳の西郷真央（島津製作所）は通算7アンダーで並んだ5人のプレーオフを制し、米ツアー初優勝を遂げた。激闘後、この大会では恒例となっている池へのダイブを敢行。関係者を“巻き添え”にした理由について「一人で飛び込むのは恥ずかしかったので……」と裏側を説明している。

　微笑ましい光景だった。激闘を制し、大粒の涙を流した西郷が向かったのは18番グリーン脇にある池だ。チーム関係者らと3人で手をつなぐと、意を決したように走って台に向かい一緒に飛び込んだ。ギャラリーからは大歓声。水しぶきが上がり、水面から顔を出すと笑顔を見せた。

　その後、バスローブ姿で臨んだ会見では、3人で池に飛び込んだ理由を問われ「ちょっと一人で飛び込むのは恥ずかしかったので……。『一緒に飛び込もう』って言って、一緒に飛び込んでもらいました」と笑顔で説明。「フフフ」と白い歯をのぞかせた。

　西郷は千葉県出身の23歳。国内ツアーでは通算6勝。2022年には年間5勝でメルセデスランキングでも2位に入っていた。24年から米ツアーに本格参戦し、日本勢では34年ぶりの「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」を獲得。今年2年目を迎えていた。

　日本勢の海外メジャー制覇は樋口久子（1977年）、渋野日向子（2019年）、笹生優花（21、24年）、古江彩佳（24年）に続く5人目の快挙。2年連続は初めてとなり、西郷の優勝で5大メジャー全てを制した。