84年ぶりの4割打者へ期待

　米大リーグ・ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手は23日（日本時間24日）、敵地ガーディアンズ戦に「2番・右翼」で出場し、4打数2安打1打点の活躍でチームの5-1の勝利に貢献した。開幕から絶好調の主砲には、早くも1941年のテッド・ウィリアムズ以来となる4割打者誕生の期待が高まっている。

　初回の第1打席に、本塁打確実と見られた中堅後方への大飛球を放ったジャッジ。球場の形状に阻まれる形で三塁打となったが、貴重な先制タイムリーとなった。続く第2打席にも左前安打を重ねるなど、25試合を終えて打率.415、7本塁打、26打点、OPS1.247というハイアベレージをマークしている。

　米専門局「MLBネットワーク」公式Xが投稿した動画では、「彼はそれをできるだろうか？　まだ早いが、アーロン・ジャッジは4割超えの打率を残している……」と記して、1941年にウィリアムズが25試合を終えた時点との成績を比較。打率、ホームラン、打点、OPSのすべての分野でジャッジはウィリアムズを上回っている。

　動画内で司会のグレッグ・アムシンガー氏が「彼は物事を興味深くさせることができるだろうか？　みんなジャッジが好きだが、さて4割を超える能力は持っているのか？」と問いかけると、ダン・プリーサック氏は「4割に挑戦できるかはわからないが、今のようなプレーを続ければ、ヤンキース史上最高の打者になれる可能性が十分にある」と回答した。

　それを受けアムシンガー氏は「アーロン・ジャッジはいま楽々と4割を超えている。9月1日までの間に、トニー・グウィンやイチローのようなものを見せてくれるのではと……」と続けたが、ここでハロルド・レイノルズ氏が「三振が多すぎると思うが」と口を挟んだ。

　それに対し「たしかに、彼はあの2人よりも三振が多い。でも打球はあの2人よりずっと強い」と答えた司会者に、レイノルズ氏は「アーロン・ジャッジは素晴らしい打者だといつも言ってる。もし彼が.380で終えたら、それでも十分信じられないことだと思う。ただ、（4割を目指すには）走らなければならない。数字も取らなければならない。三振しないように当てにいって、ゴロを転がさないといけない」と、パワーヒッターゆえの課題をあげた。

　そのまま議論は白熱。プリーサック氏が「彼は今、野球界で最高の選手だ。オオタニが投球して、マウンドで違いを生み出すまでは、あなたが何を主張しようと構わない。彼は今、圧倒的な差で野球界最高の選手だ」と語り、最後は「アベレージとパワー、そして責任感を兼ね備えた選手は他にいない。ラインナップから外すことのできない選手だ」と最大級の賛辞を送っていた。