Amazonプライムで生配信

　ボクシングの帝拳プロモーションは18日、都内で会見し、6月8日に東京・有明コロシアムでWBC世界バンタム級王者・中谷潤人（M.T）とIBF同級王者・西田凌佑（六島）の王座統一戦、那須川天心（帝拳）の世界前哨戦を開催すると発表した。会見に出席した中谷は難敵王者に警戒感を強めた。興行はAmazon プライム・ビデオで生配信。戦績は27歳の中谷が30勝（23KO）、28歳の西田が10勝（2KO）。

　階級最強の呼び声高い中谷は、他団体王者の攻略法を描いている最中だ。同じサウスポーの西田が勝利した過去の世界戦はチェック済み。「一つひとつ作戦を立てて、それを実行することに長けている。徹底する能力が高い」。10勝のうちKOはわずか2度だが、巧みな技術でポイントを奪って勝ちに持ち込むスタイルを警戒した。

　昨年12月に初防衛に成功した西田は中谷について「一番はパンチ力が強み。防御に特化したい」とだけ明かした。これを受け、中谷は「（パンチを）もらわないことも徹底できるのでは。その辺は向き合っていきたい」と防御重視の相手を崩すイメージ。相手にパンチ力を評価されたが「僕はタイミングでやっている」と否定し、「そのタイミングをたくさん生み出したい」と意欲を見せた。

　14日に都内で応じた取材でも「バランスを崩さない選手。崩しにくいと思う。相手を崩してコントロールする人」と西田の難敵ぶりを指摘。20日から米ロサンゼルス合宿に出発し、世界の猛者と手合わせしながら技術に磨きをかけていく。

　複数団体統一王者になれば井岡一翔、田口良一、井上尚弥（2階級）、寺地拳四朗（2階級）に続く日本人5人目の快挙。「ヒリヒリする戦いになる。引き出しをつくるのが大事。中からいくか外からいくか、駆け引きを楽しみながらやりたい」。来年春には東京Dで世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）との試合が期待され、ビッグマッチへ勝ち方も問われる。

【6.8の対戦カード】
▽WBC＆IBF世界バンタム級王座統一戦12回戦
WBC王者・中谷潤人（M.T）
VS
IBF王者・西田凌佑（六島）

▽バンタム級ノンタイトル10回戦
那須川天心（帝拳・WBC1位、WBA2位、WBO2位、IBF4位）
VS
ビクトル・サンティリャン（ドミニカ共和国・WBA6位）

▽WBOアジアパシフィックバンタム級王座決定戦10回戦
同級1位バン・タオ・トラン（ベトナム）
VS
同級2位・坪井智也（帝拳）