本場・米国でも井上尚弥「26度目のKO劇」に称賛続出 権威あるリング誌「最後までリクエストに応じた」
ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が24日、東京・有明アリーナでWBO11位キム・イェジュン(韓国)と4団体防衛戦に臨み、4回2分25秒KO勝ちした。現役単独最多の世界戦通算24勝、歴代2位となる3度目の4団体防衛を達成。本場・米国のメディアも称賛し、両者にあった明らかな差を伝えた。

井上が4回KOでキムを粉砕、現役単独最多の世界戦通算24勝
ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が24日、東京・有明アリーナでWBO11位キム・イェジュン(韓国)と4団体防衛戦に臨み、4回2分25秒KO勝ちした。現役単独最多の世界戦通算24勝、歴代2位となる3度目の4団体防衛を達成。本場・米国のメディアも称賛し、両者にあった明らかな差を伝えた。
決着は4回。井上に容赦はなかった。左フックを効かせてから滅多打ち。それでも、キムは「来い!」とジャスチャーを見せたが、最後はワンツーでぶっ倒し、10カウントとなった。観客は大興奮。1か月延期と対戦相手変更が続いた異例の興行で、完勝した井上が通算29勝(26KO)、32歳のキムは21勝(13KO)3敗2分となった。
権威ある米専門誌「ザ・リング」は、両者にあった明らかな差を伝えた。「キム・イェジュンはパンチを求め、ナオヤ・イノウエは喜んで提供した」。決着のシーン直前も、キムは挑発的なポーズでパンチを求めたが井上が応じるかのように見事な一撃をお見舞い。KOとなった。
キムの勇敢な戦いぶりについては「ボディーを喰らっても出来る限りのポーカーフェイスを貫いた」と一定の評価を与えながら「キムの反応はほとんどの場合頷くかもっと来いと求めるものだった」と耐え凌ぐ展開だったと指摘。「イノウエは最後の瞬間でも喜んでリクエストに応じた」と井上が攻め続けたことを伝えた。
「ザ・リング」でPFPランキング評価委員などを務めるアダム・アブラモビッツ記者はXで、「イノウエの途方もないKO。なんという右だ!」とキャリア26度目のKO劇を即座に称賛。さらにリング誌のジェイク・ドノバン記者も「キム・イェジュンが4回終盤にダウンし試合終了! ナオヤ・イノウエが凶暴な右で4団体防衛戦を終わらせた。楽しい試合だった」と称賛していた。
米専門メディア「ボクシングシーン.com」は速報記事の中で「イノウエと対戦するのは何か月もかけて準備しても大変な挑戦。10日前に知らされたキムは何が起こるか分かっていたはずだ」と指摘。挑発ポーズについては米スポーツメディア「スポーティング・ニュース」のトム・グレイ記者が「教訓:イノウエに打たれている時、打ち続けるよう求めたりするな」とXに投稿したほか、米興行大手・トップランク社の広報担当エバン・コーン氏は「キムはもっと多くのパンチを求めた。イノウエはそうせざるを得なかったんだ」と表現していた。
(THE ANSWER編集部)