大谷発言から派生した競技愛 那須川天心が囲み取材で長語り「自分の競技を誇れない奴は…」
那須川が語りまくったボクシング愛「一瞬のミスが命取り。それで終わる」
「やっぱり対峙して人と人が殴り合っているというのが、それだけでまず面白い。それが芸術というか、競技になっていること自体が凄いと思う。例えば器具や物を使ってやる競技も凄く面白いんですけど、いかに自分が強くても負ける時があるから。何を用意してきたら絶対に勝てるというのはないわけですよ。
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例えば他の競技では『1回のミス』が許されることが多いと思うんですけど、格闘技って一瞬のミスが命取りですし、終わりますから。そういった意味で僕はボクシング、格闘技に勝るものはないなって思っています。
僕はめっちゃハマってるんで。今、もう好きなんですよ。正直、外から見ていた時は『地味だな』と思っていたんですけど、実際に入っていろいろなことをしていくと、面白いことがたくさんある。いろいろなものが守られていますし、一番歴史もあるし、そういうものを中に入ってみたらわかる」
昨年4月にボクシングデビューし、世界ランカー対決となった今年7月の4戦目はノンタイトル10回戦で3回TKO勝ち。圧勝で成長を印象付けた。現在の世界ランクはバンタム級でWBA3位、WBC3位、WBO12位につける。今回は転向5戦目で初の地域タイトル。勝てば世界挑戦に近づく。
バンタム級の4つの世界王座はWBAに井上拓真、WBCに中谷潤人、IBFに西田凌佑、WBOに武居由樹が就き、日本人が独占。那須川は「まずはこのベルトをとりあえず獲ること。獲ってから話せると思う。獲ってから来年のどこかで。日本人が4つのベルトを持っているので、そのどれか。全員狙っています」と世界獲りを視野に入れた。
相手のアシロは「Gladiator(戦士)」の愛称を持つ実力者。7月にWBOオリエンタル王座を獲得した。那須川は「前回同様に流れの中で倒すこと」をイメージ。会見は相手とともに笑顔が目立ち、健闘を誓い合った。
「試合前にいがみ合うとかはないので、本当に僕たちは尊敬や敬意を持ってしっかり戦おうと思う。格闘技は相手がいないとできないもの。僕らは相手といがみ合ってやっているわけじゃない。普段からそうじゃないですか。人に対していがみ合って生きていない。
試合だけを見てほしいと言う人もいますけど、試合だけじゃなく、僕は那須川天心の生き様を格闘技の中で見せたい。だから、全て見せるスタイルでやっていますね。前回の試合からトレーニングだけじゃなく、マインドもイメージがあってそれをぶつけるのが試合。それが合っている、合っていないのか確認するのが試合。その確認をしたい」
大好きな競技で思う存分、自分を表現する。