優勝は片岡尚之・井上莉花ペア

　日本インドアゴルフ協会は21日、東京・渋谷のand GOLFで、男女プロ各4人、計8人によるバーチャルゴルフトーナメントを初開催した。男女ペアの4組が、スクリーンに向かってボールを打つシミュレーションゴルフによる9ホール（パー36）の競技。ベストスコア方式で、ツアー1勝の片岡尚之、ティーチングプロを目指している井上莉花組が、31の5アンダー優勝を飾った。

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　大会には、シード選手も含めて8人が参加。抽選の結果、片岡・井上、時松隆光・金澤志奈、塩見好輝・大西葵、中西直人・臼井麗香のペアになった。男女でティーは違い、それぞれがプレー。ベストスコア方式のため、どちらかがバーディーを獲ればスコアが伸びていく方式だ。

　室内で競技の公平性を保つため、無風の設定。選手たちは口々に「（OBやハザードの）景色が気にならないので、スイングに集中できる」と言い、気持ち良くクラブを振った。そして、4ブースで「ナイスショット。素晴らしい」の声が上がった。

　だが、次第に雲行きが怪しくなった。ボールの行方は、インパクトとフェースの動きで判断されるため、金澤は「ほんの少しのズレでしたが、OBになってしまいました」と驚き。スクリーンに出る傾斜表示とカップを見て打つパッティングに苦しむ選手も続出し、ショートパットを外した臼井が「もう、なんで～」としゃがむ場面もあった。

　そんな中、片岡・井上が好プレーを連発し、1番から4連続バーディーを奪った。5番はともにボギーにしたが、その後も2つスコアを伸ばし、5アンダーで優勝。片岡は「20台のスコアが出るんじゃないかと思ったくらいでしたが、途中ちょっとやられましたね。でも、なんとか粘って優勝できて良かったです」と喜び、女子選手に参加を呼び掛けた井上は「めちゃくちゃうれしいです。シミュレーションゴルフは、天候に左右されないので、スイングを作っていきたい人にはとてもいいと思います。私もレッスンの場に生かしていきたいです」と声を弾ませた。

　男子プロに声掛けしたJGTO（日本ゴルフツアー機構）選手会副会長でもある中西は、臼井と組んで最下位に終わった。それでも、「インドアゴルフは初めてでしたが、楽しかったです。この大会を切っ掛けに、（屋外）ゴルフとインドアゴルフのコラボレーションの連携を続けたいです。お互いにアイデアを出し合いながら」と期待した。