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B1中地区の首位快走 チーム改革に挑む三遠、新任の大野HCが選手にかけた“魔法”

7シーズン目となるバスケットボールのBリーグは、開幕から約1か月が経ち、最初のバイウィークを迎えた。

就任1年目でチーム改革に挑む三遠ネオフェニックスの大野篤史ヘッドコーチ(中央)【写真:B.LEAGUE】
就任1年目でチーム改革に挑む三遠ネオフェニックスの大野篤史ヘッドコーチ(中央)【写真:B.LEAGUE】

三遠ネオフェニックス「開幕1か月総括」

 7シーズン目となるバスケットボールのBリーグは、開幕から約1か月が経ち、最初のバイウィークを迎えた。


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 今季はかつてないほどに予測不能な混戦となっているが、その主役の座にいるのは6勝3敗で中地区単独首位に立つ三遠ネオフェニックスだ。『「世界のSAN-EN」へ』をクラブビジョンに掲げて大変革に挑んだ今季、“不死鳥”は再生を遂げ、新たな伝説を刻み始めている。

 今季の三遠は千葉ジェッツから大野篤史ヘッドコーチ(HC)とチームスタッフを迎え、選手も3分の2が入れ替わり、ほぼゼロからのスタートとなった。筆者は開幕前、いくつかの媒体で三遠の今季の展望について書いたが、千葉Jをリーグ屈指の強豪チームへ昇華させた名将といえども、勝利とチームカルチャーの構築を両立させることは容易ではないだろうと予想した。開幕の3週間前に行われたB3・ベルテックス静岡とのプレシーズンゲームにも71-81と敗れ、チーム作りが進んでいない印象を受けた。

 ところが、三遠はその予想を見事に覆した。川崎ブレイブサンダースとの開幕節は2連敗を喫したが、第1戦は85-87、第2戦は84-88といずれも大接戦を演じて期待感を大いに抱かせた。第2節のレバンガ北海道戦で新体制初勝利を挙げてから3連勝。10月16日の茨城ロボッツ戦は94-96と逆転負けしたが、「高い授業料」(大野HC)を払ったことで一回り逞しさを増し、再び3連勝を飾ってバイウィークに突入した。天皇杯も4次ラウンド進出を決めている。

 高い期待とプレッシャーのあるなかで、勝利と成長の両立という難問に答えてみせた大野HCの手腕には驚くばかりだ。

 10月26日のシーホース三河との“三河ダービー”後、大野HCは開幕からの9試合を振り返り「始まったばかりなので首位と言われても」と苦笑いしながら、「でも1つの勝ちが選手たちにとっての自信になってきます。いいお薬になるというか、自分たちがやってきたことを信じられる一つの方法だと思うので、こうして結果が出ていることに対しては正直ホッとしています」と明かした。

「段階的にいいステップを踏めています。今がベストな状態というよりも、60試合を通じて自分たちがしっかり成長して、ステップアップしていく。シーズンが終わった時に一番良い状態になれるよう全員で努力していきたい。そのなかで出てきた課題に向けて真摯に向き合って解決策を探していくということを、常にチーム、スタッフ全員でやっていきたいと思っています」

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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