オレゴン世界陸上

　オレゴン世界陸上が16日（日本時間17日）、米オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで第2日が行われた。男子100メートル決勝では、同種目日本人初のファイナリストとなったサニブラウン・ハキーム（タンブルウィードTC）は10秒06（向かい風0.1メートル）で7着だった。昨夏の東京五輪銀メダルのフレッド・カーリー（米国）が9秒86で優勝し、米国勢が表彰台を独占した。

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　サニブラウンの結果を受け、日本陸連の土江寛裕・短距離ディレクターがコメントした。「世界大会でいくと（短距離の）決勝進出は吉岡隆徳さん以来になる（1932年ロス五輪100メートル6位）。これまで、数々の到達できそうな選手が出てきて、到達できなかったことがやっと到達できた。歴史的なことをやってのけてうれしい」と称賛した。

　一方で「本来であれば、そこまでの実力は十分に備わった選手だったけど、なかなか突破できず、本人も決勝に残ってほっとしているんじゃないか。もっと上が狙える選手なので、メダルを目指してやってほしい」と期待を込めた。

　予選、準決、決勝の3本については「予選の9秒98の走りは凄くびっくりするくらい良い走りだった。日本記録を準決、決勝で出せるかと思っていたけど、今日は気温が低いこともあって記録にはつながらなかった。しかし、しっかりとこういうところにピークを合わせられるのはさすが」と調整力を評価。「本人も言っていた通り、9秒90に大きな壁がある。そこがメダルラインの壁であり、次にハキームが越えなければいけないハードル。そこに向けて頑張ってほしい」と話した。

　また、4×100メートルリレーは1走を100メートル準決勝進出した坂井隆一郎、2走をサニブラウンで臨むことを明言。「坂井は今回初めての世界大会だけど、しっかりと予選突破し、準決勝でも半分くらいまでは得意のスタートで先頭の一部を走っていた。彼のスタートを生かせる走順（1走）でいく。坂井からハキームでリードして3、4走につなげ、前で展開する4継をやりたい。その戦略通りのレースができる。凄く勝負できるんじゃないかという手応えがある」と語った。