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“お米派”の減少に待った アスリートを目指す子供たちは「もっとお米を食べて」

記憶力や集中力にも影響、「1日2食はお米を中心とした食事を」

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 ご飯、パスタ、うどん、食パンそれぞれ1食分のエネルギー量と脂質になるが、ご飯はエネルギー量が多く、脂質が0.9gと非常に少ない。脂質の摂りすぎは生活習慣病を誘発することは広く知れ渡っているが、「子供の頃に形成される食習慣が大きく影響する」(橋本さん)ことになり、なおかつ脂質を摂りすぎると、効率の良いエネルギー源である糖質が自ずと少なくなってしまうデメリットがある。

 橋本さんは「ご飯は身体を動かすために必要なエネルギーをしっかりと取れる一方で、胃に負担のかかる脂質は非常に少ないです。トップアスリートや運動する子供たちにとっては、効率的にエネルギー補給がしやすい食材なのです」とお米が持つ利点を語る。

 また栄養素以外の部分でもメリットがある。それは他の食材に対して、お米が「粒」であることだと、橋本さんは続ける。

「お米は小麦粉が原材料のパンやうどんに比べると、“噛む回数”が自然と増えます。食べ物をよく噛むことは脳を刺激して、記憶力や集中力アップにつながります。また、消化吸収がスムーズに行われ、体の隅々まで栄養が行き渡りやすく、身体を大きくするためにはお米を食べることがベストの選択です。最低でも1日2食はお米を中心とした食事を摂ってもらいたいですね」

 現在の食生活では様々な炭水化物が摂れるが、原点に立ち返ってご飯を食べることが、スポーツマンとしての土台作りに最適のようだ。

【了】

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

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