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「月経とコンディショニング」をテーマにトークイベント開催 五十嵐有紗&田中佑美も苦悩、女子アスリートと月経のリアル

THE ANSWERの姉妹サイトで、スポーツを楽しむすべての女性を応援するメディア「W-ANS ACADEMY」は12日、日本体育大学の東京・世田谷キャンパスで「月経とコンディショニング」をテーマにしたトークイベントを開催。バドミントン混合ダブルスで東京五輪、パリ五輪と2大会連続で銅メダルを獲得した五十嵐(旧姓:東野)有紗(BIPROGY)と、陸上女子100メートル障害でパリ五輪準決勝に進出し、昨年の東京世界陸上にも出場した田中佑美(富士通)が登壇し、月経の悩みや自身の対処法などについて語り合った。

「W-ANS ACADEMY」のトークイベントに登場した五十嵐有紗、田中佑美、日本体育大学の須永美歌子教授(左から)【写真:増田美咲】
「W-ANS ACADEMY」のトークイベントに登場した五十嵐有紗、田中佑美、日本体育大学の須永美歌子教授(左から)【写真:増田美咲】

練習中に「横たわったりしたことも」

 THE ANSWERの姉妹サイトで、スポーツを楽しむすべての女性を応援するメディア「W-ANS ACADEMY」は12日、日本体育大学の東京・世田谷キャンパスで「月経とコンディショニング」をテーマにしたトークイベントを開催。バドミントン混合ダブルスで東京五輪、パリ五輪と2大会連続で銅メダルを獲得した五十嵐(旧姓:東野)有紗(BIPROGY)と、陸上女子100メートル障害でパリ五輪準決勝に進出し、昨年の東京世界陸上にも出場した田中佑美(富士通)が登壇し、月経の悩みや自身の対処法などについて語り合った。

 女性アスリートのコンディショニングを研究している日本体育大学の須永美歌子教授を講師に招いたイベントには、会場とオンラインを合わせて約300名が参加。1時間半にわたった講演の中では、世界を舞台に戦うトップアスリートの2人が、10代の頃から経験してきた月経にまつわる悩みや苦労を明かした。

 学生時代から月経痛が重かったという五十嵐は、「頭痛や腹痛で練習の途中に横たわったりしたこともありました」と当時の辛い経験を告白。一方の田中は「五十嵐さんほどではなかった」としつつも、月経痛のほか、腰痛やお腹を壊すこともあり、「特にユニホームの時に生理が被ってしまうと気になっていました」と振り返った。

 夜用ナプキンやタンポンを使うなど、月経と向き合ってきた2人だが、現在はピルを服用し、月経時のコンディショニングを行っているという。

 田中は大学3年で初めて婦人科を受診。大学日本一を決める日本インカレと月経が被ることを回避するためだったとのことで、「中用量ピルを使うことで、生理直前でも生理をずらせることを知りました」と話す。

 ただその反面、副作用に悩まされることになり、「吐き気など、練習するのが辛いくらいの副作用があって、あまり飲みたくないなというのが最初の感想でした」。低用量ピルに変えるなど、試行錯誤を繰り返し、「やっと巡り合えた」と現在は自分に合ったピルを服用している。

 この話を受けて須永教授は、「低用量ピルの中でもいろいろな種類があるので、お医者さんに自分の症状をきちんと伝えて、解決するために薬を選んでいくことが大事。ピルはサプリメントじゃなくてお薬なので、きちんと婦人科にかかっていただきたい」と語った。

五十嵐はペアを組んだ渡辺勇大とのコミュニケーションについて語った【写真:増田美咲】
五十嵐はペアを組んだ渡辺勇大とのコミュニケーションについて語った【写真:増田美咲】

「今日はガールズデイ?」マレーシアコーチのフラットな一言

 月経の話をすることに抵抗のある女子選手は少なくない。特に、男性指導者とどのようにコミュニケーションを取るべきか、悩んでいる人も多いはずだ。

 バドミントンの混合ダブルスで活躍してきた五十嵐は、ペアを組んだ渡辺勇大に「(月経の話は)全くしたことがない」という。一方で「マレーシアのコーチが『今日はガールズデイ?』とフラットに聞いてくれて、それからコミュニケーションを取れるようになりました」とエピソードを明かした。

 コミュニケーションの取り方について、須永教授は「コンディショニングはアスリートにとってすごく大事。練習内容、食事、睡眠などいろいろなことがある中で、女性の場合は月経があります。『(指導者は)だから気にかけているんだよ』というのを伝えて、信頼関係を作っていけばいいのでは」とアドバイスを送った。

 今回は、月経だけでなくコンディショニングについてもトーク。世界で活躍する2人は、様々な環境の中でも自身の心と体を整えるためのこだわりを持っており、田中は睡眠について「しっかりと体が眠りについている状態を8時間確保することを逆算して、起きる時間、寝る時間を決めている」とコメント。五十嵐は「貧血があるので、食事で鉄を摂ることを心がけている」と明かした。

田中は参加者からの質問に、自分をコントロールすることの大切さを伝えた【写真:増田美咲】
田中は参加者からの質問に、自分をコントロールすることの大切さを伝えた【写真:増田美咲】

月経で悩む人たちへ「自分を甘やかして、自分のご機嫌を取れたら満点」

 トークセッションが終わると、質疑応答の時間に。事前に募集したものを含めて、多くの質問が出た。

 会場から参加した女性の「生理中にいつも通りの練習ができないもどかしさとどう向き合っていますか」という質問に、五十嵐は「『今日はこういう日でいっか』と自分を甘やかして、自分のご機嫌を取れたら満点だと思ってやっていました」と回答。田中も「自分を責めすぎないこと。『これは間違いなくベターだった』と言えるところまで持っていって、満足するようにしています」と自分をコントロールすることの大切さを伝えた。

 イベントの最後に、五十嵐が「興味のあることだったので本当に勉強になりましたし、自分自身も指導者になるかもしれないので、勉強をして頑張っていきたい」と話すと、田中も「今日の講演で悩んでいる誰か1人でも、何かの助けになればすごくうれしい」と笑顔。それぞれの悩みを共有できる濃密な時間となった。

(THE ANSWER編集部)

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