「チームのために、では圧倒的に足りない」 川口能活がスーパーセーブを呼べる理由
川口が「スーパーセーブ」を呼べる理由、「強い野心、ちょっとした遊び心」の必要性
「僕の場合、自分が目立ってやろう、勝利の立役者になろうという気持ちが底力となります。GKはゴールを守る最後の砦。誰も助けてくれません。チームのために戦う、というのはベースにありますが、それだけでは圧倒的にパワーが足りない。勝負を決めるためには『自分が主役になってやる!』という強い野心、ちょっとした遊び心が力になるんです」
「そもそもスーパーセーブと言われるプレーはいつも練習でやっていること」と川口。
「行きつくところ、本番で出せる力のベースは日々のトレーニングにあります。練習と試合ではシーンが変わるだけのこと。いかに試合を想定し、練習時から全力で取り組めるか否かが左右する。つまり、日頃のトレーニングから闘いなんです。観客がいない練習場でも、試合と同じ気持ちで100%のプレーをする。その積み重ねがあって、本番に力を発揮できる。スーパーセーブなんて、急にはできません(笑)」
時には100%の力で練習に臨む難しさを感じることもある。体が痛い、気持ちがのらないときもあるし、J3でプレーする今はグラウンド内外問わず、チームに頼らず自分自身でやらなくてはいけないことも多い。しかし、苦しくなればなるほど、“サッカーが好きだ”という気持ちに行きつくという。