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41歳でサーブ球速200km超 現役最年長世界ランカーが錦織に「絶対に負けない」武器

若い頃の自分と戦うなら… 「一発勝負だったら今の方がいい」と松井は語る【写真:Getty Images】
若い頃の自分と戦うなら… 「一発勝負だったら今の方がいい」と松井は語る【写真:Getty Images】

心のトレーニングは自己啓発本「少し心をオープンにする」、勝負の世界で影響

――やろうと思えば誰でもできる?

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「他の選手に勧めましたが、簡単にはできないです。僕はプチ絶食もたまにやっています。例えば18時間以上やらないと意味ないので、だいたい夜食べた後に寝て、次の日の昼2時、3時くらいまで何も食べない。それをやると糖質制限もやりやすいんですよ。朝から糖を食べてしまうと、糖が欲しくてたまらない体で回ってしまうから、結局糖が切れたら糖で補う。

(ケトジェニックダイエットを)やるんだったらプチ断食をやってからがいいと思います。それをやるとスタートしやすい。僕の1日の糖の摂取量は50グラムが最大。100グラムでも大丈夫です。そうすると、ごはん1杯か1杯半くらい食べられるから」

――長く続けるために心の部分で取り組んだことは。

「心の部分は20代はダメだった。調子に乗っていたし、結構ヤンチャをしていたから。でも30歳、40歳になって、一番やったのは人間学みたいなこと。本を読んでいます。今でも毎日何かしらそういうジャンルの本をトイレに置いていますね。自己啓発に近いです。20代の時は全然。そういう本を読んだのは30代くらいですね。今が一番面白いと感じます」

――自分に一番影響があった本は。

「哲学者っぽくなってしまいますが、中村天風さんなどが面白いと思いました。結果を出した人の話が好きなんですよね。この方はバリバリ結果を出していたのに、やってきたことを全部辞めたそうです。インドの凄く山奥で修行して、自分も死にそうになったところから悟ったような感じになり、それを世に伝えるためにと。ポジティブに積極的に生きようという話ですね」

――本を読んで自分のテニス人生にどう影響があった。

「やはりテニスには非常に大きいですね。いつも勝ち負け、勝負の世界でやっている。僕は本当に自分がこうやって頑張ろうとしていても、うまく結果が出ない時がほとんどですし、自分にとって理不尽なことが起こることもある。そんな時に小さくなりがちだけど、少し心をオープンにしていくこととか。

 あとは僕はこの年齢なので、経験で差をつけないと勝てない。若い頃はもうがむしゃらにやって、審判に対しても大げさにアピールすることもあったけど、今は落ち着いています。一歩、二歩落ち着いて試合を見ることができている。ちょっと大人になった。客観的に試合を見られるようになりました」

――実際に競技力は上がっている? 今と数年前の自分が戦ったら。

「一発勝負だったら今の方がいいと思います。客観的に見られるし、落ち着いているし、経験もあるし、ラケットもうまく使えているし、勝機や勝負のあやとかもわかる。『ここは絶対に獲る』という部分を匂えるのは、今の方が絶対にいい。ただ、それを3週間連続で同じ相手とやれと言われたら、3週目は若い時の方がいいかもしれない。だから一発勝負だったら今が一番いいと思います。僕は東京五輪ではなく、パリ五輪を見ています」

――自身の黄金時代は2年後。

「僕はパリ五輪(に出たい)と言っています。2年後に黄金時代を持っていって、選考に引っかかるようにしていく。東京五輪じゃなくてパリ五輪です。合わせるのは半年毎。半年毎に自分でアセスメントしているんですよ。半年ずつやってどうなっているか。12月の時点であと半年は絶対にやるので気合が入っています。その積み重ねでパリまで行けたらいいなと」

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