スター選手も逃れられない恐怖「次は自分かも…」 陽岱鋼が「一番つらかった」秋の光景、残された者の“使命”
プロ野球の巨人と日本ハムで活躍し、ここ3年間は“2軍球団”のオイシックスでプレーしていた陽岱鋼外野手が26日、ハードオフ新潟で行われたファーム・リーグのロッテ戦で引退試合を迎えた。米国やオーストラリアに渡ってまで、21年という長い現役生活を送った原動力は何だったのか。毎年秋、ある光景を目にするたびに恐怖を覚え、決意が強くなっていったのだという。

華やかなスターも…一番の思い出は「2軍生活ですね」とキッパリ
プロ野球の巨人と日本ハムで活躍し、ここ3年間は“2軍球団”のオイシックスでプレーしていた陽岱鋼外野手が26日、ハードオフ新潟で行われたファーム・リーグのロッテ戦で引退試合を迎えた。米国やオーストラリアに渡ってまで、21年という長い現役生活を送った原動力は何だったのか。毎年秋、ある光景を目にするたびに恐怖を覚え、決意が強くなっていったのだという。
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陽は引退セレモニーの最後に、球場に集まったファンとお立ち台での決めゼリフ「サンキューでーす」を絶叫して盛り上げた。出で立ちも振る舞いもまさにスターのそれ。ただプロ野球生活の思い出を問われると、その裏にあった地味な場面を挙げる。「2軍生活ですね。日々野球漬けでね…。一番印象に残ってるのは練習。毎日試合、練習、ご飯、寝るという生活ですね」と懐かしそうだ。
「練習はプロとして大切。本当にウソはつかないと教えてもらいました」。特に印象に残っているのは、入団から2年間、2軍で指導を受けた福良淳一さん(現オリックスGM)の教えだという。「本当に厳しく教育してくださって。それがなかったらこの年まで野球はできなかった」。今でもティー打撃でバットを入れる角度を守り続けている。
心に残る原風景は、送球に悩んだ内野守備でも同じだ。秋に宮崎で行われる教育リーグ「フェニックス・リーグ」では腰高を修正するため、いわゆる「股割り」で腰を落とした姿勢をキープし、ゆっくり転がされるボールを追った。それからさらに特守。当時、2軍で二遊間を組むことが多かった今浪隆博さんは「岱鋼の特守の身代わりを、僕がさせられたことがありますよ。『あいつはもういい』って、監督が怒っちゃって」と懐かしんだ。
今浪さんは8月1日に新潟市内で行われた引退会見で、質問のマイクを握った。「好きな食べ物は何ですか」という質問は大滑りしたが、「ここまで現役を続けられた原動力を教えてください」と口にすると、答える陽は言葉に詰まり、涙を浮かべた。
「今日までやってきて、素晴らしいコーチ、監督、先輩たち、後輩たちに恵まれました。でも、1年で終わる選手もいれば10年やる選手もいる。ずっと、一緒に戦った仲間が球界を去っていくのをつらいと思って見送ってきました。どこかで、彼らのためにも活躍しないといけないというのを、自分の中で勝手に使命感を持ってやってきました」
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