伝説の3連単2070万5810円、昨年も91万…荒れるヴィクトリアM 7年前、会心予想できたデータ&仲良し担当者の情報
中央競馬は春の東京G1・5連戦の第2戦、ヴィクトリアマイル(芝1600メートル)が18日に行われる。古馬牝馬によるマイル女王決定戦は、最近10年で1番人気がわずか2勝、10年前には3連単で2000万円超えもあった“荒れるG1”として知られるレース。調教を通じてさまざまな視点から過去のG1レースを振り返る企画「調教捜査官の回顧録」を寄稿する競馬ライターの井内利彰氏にとっても忘れられない年がある。自らの哲学に加え、親友の情報から導き出した2頭がゴール前で大接戦。どちらも信じたことで、ほぼ完璧な予想となったという。

古馬牝馬によるG1ヴィクトリアマイル
中央競馬は春の東京G1・5連戦の第2戦、ヴィクトリアマイル(芝1600メートル)が18日に行われる。古馬牝馬によるマイル女王決定戦は、最近10年で1番人気がわずか2勝、10年前には3連単で2000万円超えもあった“荒れるG1”として知られるレース。調教を通じてさまざまな視点から過去のG1レースを振り返る企画「調教捜査官の回顧録」を寄稿する競馬ライターの井内利彰氏にとっても忘れられない年がある。自らの哲学に加え、親友の情報から導き出した2頭がゴール前で大接戦。どちらも信じたことで、ほぼ完璧な予想となったという。
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今年のJRA平地G1は天皇賞・春までの6レース、すべて3連単の配当が1万から3万円台で収まっていた。そんな話をしていると私の知り合いが「今年のG1は固い決着が多いけど、荒れるならここですよね」と話していたNHKマイルC。3連単150万超えになったのだから、彼の読みは素晴らしかったし、私もその言葉を真に受けて本命をアドマイヤズームではなく、パンジャタワーにすることはできなかったかなと少しだけ後悔している。ただ、3着チェルビアットはどうやったって無印なので、150万超えの配当とは無縁だった。
きっとNHKマイルCが荒れると思ったのは、昨年のヴィクトリアマイルのイメージがあったからだろう。単勝14番人気のテンハッピーローズが勝ち、3連単は91万超えの配当。そもそも、ヴィクトリアMは2015年に3連単2070万5810円という超高配当が出ているので「東京マイルG1」は荒れるイメ―ジを持っている方がよいのかも知れない。
自分の中で忘れることができないヴィクトリアMは2018年。前週のNHKマイルCの1着と3着馬の最終追い切りが栗東坂路で4F目が最も速くなるラップを踏んでおり、これが調教傾向として続くと思ったので、これに該当したレッドアヴァンセを本命とした。
しかし、このレースで当初から本命にしたいと思っていたのはジュールポレール。担当する塩満雄一郎調教助手(現厩務員)は以前在籍していた中尾正厩舎時代からの知り合い。お互いディズニー好きで、顔を合わせると国内海外問わずディズニーの情報を交換し合う親友。気兼ねなしに話すことができる間柄なので、いつも本音で丁寧に馬のことを教えてくれた。
ジュールポレールは前走阪神牝馬Sは休み明けで調教量が少なく、集中力の足りない状態。それでいて勝ち馬から0.2秒差の5着はよく走った。そもそも前年ヴィクトリアMの3着馬。ひと叩きして、確実に状態が上向いていることは塩満さんの話を聞いて分かったし、追い切りを見た自分でも実感していた。