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井上尚弥インタビューvol.1 強さの秘密は達人級の集中力「人は3分間集中できない」

一瞬の雰囲気を感じ取れるのは「勘であり戦う本能」だという【写真:荒川祐史】
一瞬の雰囲気を感じ取れるのは「勘であり戦う本能」だという【写真:荒川祐史】

一瞬の雰囲気を感じ取れるのは「勘であり戦う本能」

──その雰囲気を感じ取れるのはキャリアでしょうか?

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「キャリア…いや、勘ですね。キャリアを積んでもできない人はできないですから。もう戦う本能というか」

──その戦う本能は昔から備わっていたのですか?

「ここ最近ですよ。相手がふっと(集中力が)切れた瞬間にジャブを当てるのは得意でしたけど、それが試合でさらにガガッといけるようになったのはここ最近ですね。なんでしょう、集中力でしょうね。自分が集中してないといけないですし、自分が攻撃態勢じゃないといけないですし」

──相手の反応できない瞬間を瞬時に見分けるというのはまさに達人です。

「勘ですけどね。まだそれが100%どの選手にもできるわけじゃないですし。それがパヤノ戦はたまたまはまったというだけで」

──そういったところに井上尚弥というボクサーの成長点がある……。

「それはあるかもしれません。そもそもバンタム級で自分よりパンチ力ある選手はいっぱいいますし、スピードのある選手もいます。いくらパンチやスピードがあっても、結局はそれをどう生かすかじゃないですか。ミット打ちとがうまいとか、腕っぷしの強い人はいっぱいいますよ。それを動いている相手に当てる、タイミングを合わせて当てるのが難しいわけです」

──もう少しパンチについて聞かせてください、一般的に肩の力を抜いておいて、当たる瞬間に拳を握るのが正しい、と言われていますが井上選手は当たる瞬間に握っていますか。

「握っていますね。でも意識はしてないですね。いま言われてみて、握ってるのかな、緩めてるのかな…。あ~、でもグッとは握ってないですかね」

──しつこいようですが、パンチを効かせるには「グッと握れ」と言われますよね?

「そうですね。でも、たぶんパヤノをKOしたときくらいのタイミングなら握ってなくても倒せますね。ただ、よく思い出してみると、練習のミット打ちでは打つ瞬間に握るようにしているので、試合でも当てる瞬間に握っているかもしれませんね」

(第2回へ続く)

(渋谷 淳 / Jun Shibuya)

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