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「最低1000万円かかる」 テスト不合格の女子ゴルフ25歳、欧州挑戦前に資金不足の壁

取材に応じた識西諭里【写真:柳田通斉】
取材に応じた識西諭里【写真:柳田通斉】

両親に負担をかけたくない思い「一刻も早く多くの賞金を」

「母は米国、欧州とツアー予選会に来てもらい、食事を作ってくれました。アメリカでは2次までキャディーをしてもらったのですが、終盤は足を引きずっていました。もう、同じことはさせたくないので、2023年のツアーは当面1人で回ります。ただ、一刻も早く多くの賞金を稼いで、体制作りをしていきたいです」

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 師事して約3年の井上透コーチへの“恩返し”も頭にある。2022年は全米女子オープン、欧州女子ツアーのQSでキャディーをしてもらった。QSの初日を1オーバーの74位で終えた後には、厳しい叱咤も受けている。

「『ゲーム展開力、試合の流れを読む力がない』と言われました。私は流れが悪くなると、無理矢理にでも戻そうとします。ボギーを打った後、バーディーが欲しくて強くパットを打ってしまい、オーバーさせたパットも入らずといった感じです。それで11月の最終プロテスト最終日に崩れ、米ツアー最終予選会も8日目の最終日にスコアを落としました。スペインで井上さんから『今日の諭里は、アメリカの9日目になっていた』と言われ、ハッとしました」

 ショットには安定感があり、井上コーチにも「早く世に出したい選手」と言わしめてきた。第2日からは、師匠の的確なアドバイスも力に順位を上げ、最終日の残り3ホールを迎えた。

「日本のプロテストと違い、コース内にリーダーボードがあるので順位も把握し、『全部パーなら行ける』と思いました。最終ホールは4メートルのバーディーチャンスにつきました。ラインは下りのスライス。『バーディーを獲る必要はない。入ればラッキー』の思いで、タッチを合わせて残り20センチにつけました」

 こうして待望のツアーカードを手にした。19年には台湾ツアーに参戦、出場10試合でシード権を獲得したが、20年はコロナ禍で現地に渡れなかった。多くはない日本女子プロゴルフ協会の非公認試合に出る日々が続いたが、ようやく胸を張って「ツアープロ」と名乗れるようになった。

「欧州QSのラウンド中、いろんな選手から『今、日本のツアーに出ているの?』と聞かれ、説明に困りました。プロテスト制度は日本ぐらいにしかないからです。それでも、英語で一生懸命に伝えました」

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