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カズが語る「アンチ論」 支持と嫌悪を超越した“50歳Jリーガー”の奇跡

13年ぶりのロングインタビューで、カズは38歳になっていた。翌年まで契約が残っていたが「もう次(の更新)はないでしょう」と、笑って別れた。さすがに50歳でピッチに立つ自分は、まったく予想できていなかった。

支持とアンチの狭間で揺れ続けたカズ

「本当の人気者にはアンチがつきものですから」―三浦知良

 13年ぶりのロングインタビューで、カズは38歳になっていた。翌年まで契約が残っていたが「もう次(の更新)はないでしょう」と、笑って別れた。さすがに50歳でピッチに立つ自分は、まったく予想できていなかった。

 最初にインタビューをした25歳の頃は、時代の寵児だった。日本代表でもJリーグでも、重要な試合でゴールが欲しい時には必ずカズが躍動した。ただし派手にブームを牽引した分だけ、旧来の求道型スポーツに慣れ親しんだ人たちは嫌悪感を示した。

 一方で大きな期待を背負ってきただけに、結果が伴わなくなると多くのファンが態度を変えた。1998年フランスワールドカップ予選では、故障の影響もあり、精彩を欠くようになると、アンチが急増した。

 ところが暫くして、ワールドカップ出場を逃す大きな挫折を経ても、真摯にサッカーと向き合い続けるカズは、再び尊敬を集めるようになる。そして38歳当時は、誰もが無条件に温かい声援を送るようになるのだ。

「同性のファンが増えましたよね。僕より年齢が上の人たちは、自分の人生をボクのサッカー人生に重ね合わせて見ているようで、ちょっとディープな感じ。一方でボクより年下の20歳代の人たちは、小中学生の頃にJリーグが開幕したので、ヒーローだった。神を見るような視線を感じることもあります」

 全方位から愛されるようになったカズは、しかしその人気を冷静に見ていた。

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近東京五輪からプラチナ世代まで約半世紀の歴史群像劇49編を収めた『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』(カンゼン)を上梓。『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(ともにカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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