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「残り2秒の悪夢」を忘れない ファンクラブ会員Bリーグ最多、三河と“青援”と365日

【写真提供:シーホース三河】
【写真提供:シーホース三河】

「共に頂点へ」、クォーターファイナルで奇しくも激突した栃木

「共に頂点へ」。チーム、フロント、ファン・ブースターが一丸となって掴み取ったホームでのCS。クォーターファイナルの相手は、奇しくも昨年苦杯をなめさせられた栃木だった。

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 第1戦から激しいクロスゲームになるも、第3クォーターで逆転して先勝。第2戦も三河ペースで進むが、第4クォーターに栃木の猛攻を受けて1点差まで詰められる。1年前の屈辱を晴らす絶好の機会を、三河はエース・比江島にボールを託した。残り12秒、「絶対に勝たせる」と比江島が迷いなく放ったシュートはリングをとらえた。最終スコア80-75で栃木を振り切り2連勝。昨年の悪夢を払拭してセミファイナル進出を果たした。

 比江島は「今年はホームでやれたので気持ちは楽でした。栃木のホームでやっていたら結果は変わっていたかもしれない」と力をもらった大“青援”へ感謝を込め、「絶対に皆さんをファイナルへ連れて行きます」と誓った。

 セミファイナルのアルバルク東京戦も、青く染まったウィングアリーナで開催された。

【写真提供:シーホース三河】
【写真提供:シーホース三河】

 普段は、熱さの中にもどこかアットホームな雰囲気のある三河ブースターだが、この日は今までとは明らかに違う「チャンピオンシップモード」の熱気がアリーナを包んでいた。選手に連れて行ってもらうのではなく、「私たちの“青援”で選手をファイナルに連れて行く」という心強い決意も聞かれた。

 第1戦を延長の末に落とし、後がない第2戦も4クォーターで16点差をつけられ、窮地に追い込まれた。

「いつもなら切れてしまいそうなところで切れずに、皆で我慢して最後延長まで行けた(#0橋本)」

 ホームの割れんばかりの大“青援”は選手の足を動かし続け、土壇場で圧巻の“比江島タイム”が開幕。リングに鋭くアタックして、自らのドライブやアシストで得点を積み上げる。「あと6点」「あと3点」。アリーナの盛り上がりが最高潮に達した残り10秒、比江島が同点の3ポイントシュートを沈めて観客を総立ちにさせた。

 2試合連続で延長戦にもつれ込んだ試合は、わずかに1本が届かず、2年連続セミファイナルで涙を飲んだが、選手を讃える「Let’go シーホース」コールが鳴り止むことはなかった。

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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