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ソフトバンクで働きながら戦うパラアスリート太田渉子があえて厳しい道を歩むワケ

東京で、冬と夏を合わせて自身4度目のパラリンピックに出場する。日本選手団史上最年少16歳で初出場したトリノではバイアスロンで銅、バンクーバーではクロスカントリースキーで銀メダルを獲得。そして2014年、ソチパラリンピックを最後に競技者生活から引退した。

スキーとテコンドーで自身4度目のパラリンピックに出場する太田渉子【写真:長谷川明】
スキーとテコンドーで自身4度目のパラリンピックに出場する太田渉子【写真:長谷川明】

スキーとテコンドーで自身4度目のパラリンピック出場へ

 東京で、冬と夏を合わせて自身4度目のパラリンピックに出場する。日本選手団史上最年少16歳で初出場したトリノではバイアスロンで銅、バンクーバーではクロスカントリースキーで銀メダルを獲得。そして2014年、ソチパラリンピックを最後に競技者生活から引退した。

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 そんな太田渉子が2021年、パラリンピックの舞台に復帰する。しかもスキーではなく、テコンドーの日本代表として。一度、競技者生活を引退した身でありながら、なぜ再び険しい道を選択したのだろうか。パラスポーツへの思いを聞いた。(文=THE ANSWER編集部)

 ◇ ◇ ◇

「スキーは見てもやっても楽しくエキサイティングなスポーツですし、テコンドーはパラリンピック競技で唯一フルコンタクトが許されていて、他の競技にはないスピード感や迫力が魅力です。それにスキーは自然を相手にするスポーツで自分自身との戦いですが、テコンドーは格闘技で対人競技ということもあり、相手ありきのスポーツです。だからいかに相手をうまくコントロールできるかが面白い。ルールが分からなくても『今、なんかすごい技を出したよね?』と見ている人にも楽しんでいただけるスポーツなのかなと思います」

 スキーとテコンドー。2つの競技を経験しているからこそ伝えることができる競技の魅力。共通しているのは、どちらもエキサイティングということだ。

「スキーだと計算タイムと言って、一人ひとりの障がいに応じて持ち点があります。なので、リアルタイムではなくて、計算タイムで戦うので、見ている人には誰が今、先頭に立っているのかちょっと分かりづらい部分もありますが、テコンドーは電子ボードに点数や時間が表示されるので、どっちが勝っているのかが一目で分かります。それにラウンドごとに戦い方も違ってくるので、その辺りも見ていただきたいポイントです」

 笑顔でそう説明する太田とテコンドーの出会いはスキー引退後のことだ。パラスポーツの普及活動や講演会を行っていたなかで、東京パラリンピックからテコンドーが正式種目としてスタートする話を聞いた。「何か私に手伝えることはないか」と見学に訪れたことがきっかけだった。

「最初は趣味でテコンドーを始めたのですが、国内でパラテコンドー女子の競技者がゼロだと聞いて、自分が実際に大会に出場したりすることで、まずは競技を知ってもらいたい、競技の魅力を伝えたい、そして競技者が増えたら、応援してくれる人が増えたらいいなと思って始めたんです」

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