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協会が学生の「就活」を支援 ラクロス協会が新しいサポートの形に踏み出したワケ

日本ラクロス協会の下、ラクロス界はさらなる挑戦を続けている【写真:日本ラクロス協会提供】
日本ラクロス協会の下、ラクロス界はさらなる挑戦を続けている【写真:日本ラクロス協会提供】

ラクロス選手が持つ魅力とは…「物事と本気で向かい合おうとする」

 そもそも、他競技にはないラクロス選手が持つ魅力とは何なのか。中村氏は「物事と本気で向かい合おうとする人が多いと思います」と話す。

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「大手企業に入りたいという学生から相談を受けた時、僕は一度『何がしたくて大手に入りたいのか。大手だからといって盲目的に選ぶのは企業に対して失礼だ』と突っぱねるんです。この時、二度とコンタクトが取れなくなる学生がいる中、ラクロス選手は『確かにそうです。甘く見ていました』と真剣に向き合おうとする人が圧倒的に多い。それは、大学のラクロス部では監督やコーチを選手が決めたり、自分で決断する場面が多いので、その決断に責任を持つことの大切さが身に染みて分かっているんでしょうね」

 ラクロスは典型的な大学スポーツであるため、「何か新しいことに挑戦したい」と他競技から転向してきた選手が多い。また日本で普及して30年余りの若い競技ということもあり、チーム運営は選手が主体となり、あくまで指導者はサポート役に徹する。そうした中で培われる自主性や決断力、発想力が、他の体育会系学生とは異なるラクロス選手の持つ魅力だといい、中村氏によれば、実際に「ラクロス経験者」と指名して人材を求める企業もあるという。

 初めての試みとなった今回のイベントを終え、参加企業からのフィードバックを受けた安西氏と中村氏は一定程度の手応えを掴む一方、「まだまだ課題は山積みです」と話す。「期待度が高かっただけに、魅力は伝わったけれど、何かが覆されるほどではなかったようです」と中村氏。「まだまだ改善の余地があるので、ラクロス選手が社会で活躍するために何ができるかを考えながら、再設計していきたい」と安西氏も続く。

 日本ラクロス協会は昨年、「Lacrosse As a Life」というメッセージを通じて、ラクロスを単なる競技としてだけではなく、人生そのものとする人を増やしたいという思いを発信した。一過性の経験には終わらない価値をどう生み出すのか。ラクロス界の挑戦はまだまだ続く。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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