中学から「運動センス」を養うのは遅い? 全国4強の軟式野球監督が説く“才能の本質”
野球の“センス”は日々の練習で鍛えることができるのか? 今春の全国大会でベスト4入りを果たした中学軟式野球の強豪、神奈川・相陽クラブの内藤博洋監督は、リズム感を養う指導を取り入れてプレーの質を高めている。THE ANSWERでは野球などのスポーツ界で活躍する専門家・トレーナーに子どもの「運動神経向上」をテーマに取材。監督は、「センスは生まれ持ったもの」という“定説”を明確に否定する。

神奈川の中学軟式強豪監督が、野球センスと繋がると考える「多様なリズム感」
野球の“センス”は日々の練習で鍛えることができるのか? 今春の全国大会でベスト4入りを果たした中学軟式野球の強豪、神奈川・相陽クラブの内藤博洋監督は、リズム感を養う指導を取り入れてプレーの質を高めている。THE ANSWERでは野球などのスポーツ界で活躍する専門家・トレーナーに子どもの「運動神経向上」をテーマに取材。監督は、「センスは生まれ持ったもの」という“定説”を明確に否定する。
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内藤監督は、ノックとウオームアップを兼ねた“ノックアップ”を考案するなど、独自の指導法と選手たちとのコミュニケーションを大切にしている。「私たちのチームは守備や打撃でも、自分の番ではない選手の方が、声を出し体を動かしていると思います」。平日練習はわずか2時間と限られている中、グラウンドは子どもたちの活気ある声で埋め尽くされている。
野球を含めスポーツでよく言われる言葉が「センスは生まれ持ったもの」。同じ練習をしても、なぜか打てる、走れる、投げられる――。そういう選手もいれば、その逆もいる。センスや才能は、努力では手にすることはできないのか? だが、内藤監督は次のように語る。
「結果を残す選手には理由があります。野球では三拍子が“捉えるリズム”とよく聞きます。例えば打撃では1、2、3で捉えますが、体の動きを早くすれば、個々の持つ体感リズムが“早い三拍子”にも感じられます。多様なリズム感を持っている子は様々な局面で対応できる。そこが才能やセンスと言われるものかもしれません」