男女共学化から4年目の夏 強豪・法政二の女子リレーが全国でつないだ“絆とバトン”
競技に区切りをつける佐藤葵「私はこのチームで良かったと思っている」
道のりは平坦ではなかった。「最初は県大会の決勝すら行くことが難しかった」と振り返る。しかし、出来たばかりの共学陸上部は「男女、学年関係なく、仲が良くて助け合っている」という絆の深さで、少しずつ成長していった。県、南関東と徐々にステップアップ。「1つ進むだけで大変だった」という苦労の末にこの夏、ついにインターハイ切符を獲得した。
「決勝進出」という目標は叶わなかったが、レールのなかった道を全力で駆け抜けた2年半に後悔はない。「私はこのチームで良かったと思っている」と誇らしげに言った。競技はこの夏限りで区切りをつけるつもりという佐藤葵は「すごく悔しいけど、来年、後輩たちが勝つために良い負けになってくれたと思う」と肩を落とした1、2年生にエールを送った。
4年前までは女子がいなかった強豪陸上部で、しっかりと育まれてきた女子の絆。この経験がバトンとなり、悔しさの記憶とともに、きっとつながれていく。日本一というゴールを切る、その日まで。
◇インターハイの陸上は4日から8日まで熱戦が繰り広げられた。今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイTV」を展開。インターハイ全30競技の熱戦を無料で配信中。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)