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1年越しの全国V3狙う女子ソフトボール部 監督も泣いた「あきらめない」卒業生のLINE

坂本主将を中心にインターハイ3連覇へ再スタートを切った【写真:松橋晶子】
坂本主将を中心にインターハイ3連覇へ再スタートを切った【写真:松橋晶子】

チームが大事にする“言葉の力”「できない、無理と言えば終わり」

 悔し涙を流した選手たちが思い返したのは、部訓「ネバー・ギブアップ」を体現した先輩の姿だった。先が見えない中でも明るく振舞い、頼もしい背中と温かい言葉で引っ張ってくれた。

 須磨ノ浦は“言葉の力”を大切にするチームだ。「自分が発した言葉は、自分を変える」。国語教師でもある池田監督は、だからこそ部訓を強く意識させている。

「やる前からできない、無理と言えば終わり。それが大嫌いなんです。練習でもあきらめたような追い方をすると叱ります。卒業した子たちの思いを引き継いで、悔いなく、最後まで一球を追いかけてやってほしい」(池田監督)

 身体的に恵まれている選手は例年より少ない。でも、コロナ禍で離れ離れになった時期があったからこそ、ソフトができる喜びを感じ、当たり前のことに感謝できる心がナインに身についていた。後は、思いを一つにするだけだった。

「先輩のためにも、絶対勝とう」(坂本)

 主将の坂本を中心に、託された1年越しのインターハイ3連覇へ再スタートを切った。

「小さい力でも集めて、一つのことに立ち向かっていけば大きな力になることを証明してほしい」という池田監督の思いに応えるかのように、日に日に団結は深まっていった。

 迎えたインターハイ予選。チームは快進撃を見せた。5試合連続無失点で決勝進出するなど“守りの須磨ノ浦”の本領を発揮。決勝では前年の代替大会優勝校・神戸野田との接戦を2-1で制し、インターハイへの切符を手にした。

 グラウンドでの悔し涙を、うれし涙へ変えた選手たち。36人の部員をまとめ上げた坂本は、先輩たちの思いも背負うかのようにこう話した。

「チームの目標は日本一になること。ボールを全力で追いかけて、そのボールは絶対に後ろに逸らさない。そういうあきらめない姿勢を貫いて、目標を達成したいです」

■インターハイの女子ソフトボールは28日に開幕し、4日間にわたって熱戦が繰り広げられる。今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト 「インハイ.tv」 が全30競技の熱戦を無料で配信。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。

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(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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