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意外と多い日本の退場者 名手も生涯唯一の一発レッド…逆境から登り詰めたアジア4度の頂点

1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも決勝トーナメントの戦いがスタート。日本代表の5度目の優勝にも期待がかかる。アジアの頂点を懸けた戦いで大会史上最多4度の優勝を誇る日本も、その過程では多くの困難に直面してきた。中でも、意外に多いのは退場者。厳しい判定でレッドカードを突き付けられる選手もいた。世界的にはフェアプレーで知られる日本が、アジアの舞台で払ってきた“代償”を振り返る。

2011年カタール大会、準々決勝でレッドカードを出された吉田麻也【写真:Getty Images】
2011年カタール大会、準々決勝でレッドカードを出された吉田麻也【写真:Getty Images】

日本はアジアカップ4度優勝、いずれも退場者が出る苦しい場面を経験

 1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも決勝トーナメントの戦いがスタート。日本代表の5度目の優勝にも期待がかかる。アジアの頂点を懸けた戦いで大会史上最多4度の優勝を誇る日本も、その過程では多くの困難に直面してきた。中でも、意外に多いのは退場者。厳しい判定でレッドカードを突き付けられる選手もいた。世界的にはフェアプレーで知られる日本が、アジアの舞台で払ってきた“代償”を振り返る。


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 日本は1988年まで“B代表”で臨むことが多かった。ハンス・オフト監督体制となった1992年広島大会で実質、初めてA代表で臨み、見事に初優勝を飾った。とはいえ、そこまでの道のりは厳しく、グループリーグはイランとの第3戦でようやく初勝利を挙げ、薄氷を踏む思いで準決勝進出。だが決勝を懸けた中国戦では、GK松永成立が後半にまさかの一発退場。ゴール前での接触プレーの後、相手選手を踏みつけてしまい、ピッチを去った。試合はFW中山雅史の決勝ゴールで3-2の勝利を収め、代役のGK前川和也が決勝のサウジアラビア戦で完封。結果的に若手が貴重な経験を積んだ。

 2度目の優勝を飾った2000年レバノン大会でも退場者が出た。グループリーグ2連勝で臨んだ第3戦カタール戦。前節から先発8人を入れ替えるターンオーバーで臨んだフィリップ・トルシエ監督は最終ラインに海本慶治を初めて起用した。だが海本は前半だけで2枚のイエローカードを受けて退場。数的不利になった日本だが、後半に西澤明訓のゴールで追いつき、1-1で引き分けてグループ1位突破を果たした。

 2004年中国大会で退場処分を受けたのは、中盤の名手・遠藤保仁。準決勝バーレーン戦の前半40分、パスを出して前線に上がろうとした際に右腕が相手選手の顔面に当たったと判定され、まさかのレッドカード。オーバーに痛がる相手を見て、審判から非情宣告を受けた。先日、引退を発表した遠藤にとって現役生活で唯一の一発退場で、チームは数的不利を余儀なくされた。だが奮起した日本は再逆転されながらも後半終了間際に中澤佑二のゴールで追いつき、延長戦の玉田圭司の決勝点で勝ち切った。

 2011年カタール大会では2人の退場者を出した。シリア相手のグループリーグ第2戦ではGK川島永嗣がペナルティーエリア内で相手選手を倒して一発レッド。だが川島に倒されたシリア選手はオフサイドだったにもかかわらず、主審は相手のラストパスを日本のバックパスと判定した。これは海外メディアからも「世紀の大誤審」と批判を浴びた。このPKは決められたものの、1人少なくなった日本は後半の本田圭佑のPKで2-1と勝ち切り、アルベルト・ザッケローニ監督にアジア杯初勝利をもたらした。

 この大会では準々決勝カタール戦でも波乱があった。1-1で迎えた後半18分に吉田麻也が2枚目のイエローカードを受けて退場。そこで与えたFKを直接決められ、数的不利の中で1点ビハインドという苦境に立たされた。しかし香川真司のゴールで追いつくと、後半終了間際に途中出場の伊野波雅彦の得点で勝ち越し。準決勝で韓国を撃破し、決勝では李忠成の芸術ボレー弾が決まって優勝した。

 振り返ると、日本が退場者を出したアジア杯はいずれの大会でも優勝。W杯では1998年の初出場以来、25試合連続レッドカードなしの世界記録を更新中というフェアプレーを誇る日本だが、アジア杯は不思議な因縁のもと、最多優勝記録を積み上げている。

(THE ANSWER編集部)


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