[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

世界のメダルは尊い テレ朝・野上慎平アナが実況現場で聞いた選手の意外な言葉

前回大会取材した渡辺一平の予想外なコメントが印象に

――これまでの取材で印象に残ったものは?



【注目】DAZNは年間プランがおトク! プロ野球、F1、国内サッカー、ゴルフ、テニス…見られる競技が盛りだくさんのDAZNはこちら

「17年1月に渡辺一平選手が、200メートル平泳ぎで世界記録2分06秒67を出しました。その夏は、世界記録保持者として臨む初めての世界水泳。当然、金メダル候補に挙げられ、準決勝も順当に2位で通過しました。そして『これは金メダルも狙えるぞ!』という空気になっていたのですが、決勝の結果は銅メダルだったんです。

 150メートルまでトップだったんですが、最後に逆転されての銅メダル。その直後の渡辺選手の言葉が印象に残っています。レース直後『悔しいです』『残念です』と言うと思ったんです。でも、渡辺選手は『正直、言っていいですか?』と前置きした上で、間を置いて、『めちゃくちゃ嬉しいです』と言ったんです。

 あれだけの記録を持っていても、やはりこの舞台でメダルを獲ることの尊さのようなものを、選手たちはわかっている。僕らはわかっているつもりになっていたという気がしました。私はそのレースを見て『金メダルを逃した』思ってしまったのですが、渡辺選手としては世界水泳の舞台で『銅メダルを獲れた』という嬉しさの方が強かった。これは、予想していなかった反応でした。

 あれから約2年が経って渡辺選手に話を聞くと、あのレースを、今は悔しいと思っているそうです。だからこそ、今大会でのリベンジを楽しみにしています」

――取材の前の準備で大変なことは?

「予選のレース数がものすごく多い。最初はそれに驚きました。100メートル自由形だと、ものすごい数がある。予選は10レーンあり、15レースあると150人。150人分の資料を作ることになります。大会側が出している資料は全て英語なので、日本語読みに直さないといけない。それを出場するレーンの順番に当てはめて書いていく作業が必要です。

 もう書いていくだけで精一杯ですね。決勝の実況をする人が、集中できるように、周りの人でサポートするという空気作りはあります。あとは資料を引き継いだり。本当にチーム戦だと思います」

――メダルの決まるレースの担当はアナウンサー冥利に尽きるのでは?

「はい。伝え手でありながら、視聴者と同じように、ワクワクドキドキしながらレースを見ています。私はまだ日本人がメダルを獲ったレースを実況したことはないので、日本中の視聴者が興奮するような、『死ぬまで忘れないような瞬間』に立ち会ってみたいなと思っています」

 プロレスの長寿番組「ワールドプロレスリング」の実況でもお馴染みの野上アナ。14日の後編は、競泳にも通ずる“魂の実況”について語る。

 ◆世界水泳、テレビ朝日系で連日中継 21日に開幕する競泳は、決勝をテレビ朝日系地上波、AbemaTVで最終日まで8夜連続放送。予選はBS朝日、AbemaTVで放送する。

(THE ANSWER編集部)

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
スポーツ応援サイトGROWING by スポーツくじ(toto・BIG)
DAZN
Lemino
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
UNIVAS
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集