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大谷翔平の口から「もう投げてもいいですか?」 663日ぶり復活を実現させた自身の判断…地元紙が伝えた裏事情

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は16日(日本時間17日)、本拠地で行われたパドレス戦に「1番・投手兼DH」で投打同時出場した。エンゼルス時代の2023年8月23日以来、663日ぶりとなる実戦登板で、1回28球を投げ2安打1失点。打者としては4打数2安打だった。前日15日(同16日)に突然発表され、世界を驚かせたこの先発登板。ドジャースの地元紙「LAタイムズ」がその裏側を伝えている。大谷がデーブ・ロバーツ監督にかけた“ひと言”が全ての出発点だった。

本拠地パドレス戦、663日ぶりの実戦マウンドに上がったドジャースの大谷翔平【写真:ロイター】
本拠地パドレス戦、663日ぶりの実戦マウンドに上がったドジャースの大谷翔平【写真:ロイター】

ライブBPは「どれほどの負担なのか想像もつかない」

 米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は16日(日本時間17日)、本拠地で行われたパドレス戦に「1番・投手兼DH」で投打同時出場した。エンゼルス時代の2023年8月23日以来、663日ぶりとなる実戦登板で、1回28球を投げ2安打1失点。打者としては4打数2安打だった。前日15日(同16日)に突然発表され、世界を驚かせたこの先発登板。ドジャースの地元紙「LAタイムズ」がその裏側を伝えている。大谷がデーブ・ロバーツ監督にかけた“ひと言”が全ての出発点だった。

 大谷は、2023年の秋に受けた右肘手術のため、昨季は投手としてはプレーしなかった。この日は先頭のタティスJr.に右前打、暴投ののちアラエスに中前打を許し一、三塁の走者を背負った。ここでマチャドの犠飛で先制点を許したものの、後続を内野ゴロ2つに仕留めて降板した。最速はアラエスの4球目に記録した時速100.2マイル(約161キロ)だった。

 ドジャースの地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」は「ショウヘイ・オオタニがドジャースで待望の初登板を迎え、パドレスに勝利」という記事で、世界を驚かせた復帰登板の裏側を伝えている。

 記事によれば、復活登板は元々、球宴後のどこかという予定だった。ブランドン・ゴームズGMは「これは非常にユニークなシナリオだ。攻撃面を危険にさらすようなことは何もしないようにしていたんだ」として、今季25本塁打を放っている大谷の打力を損なわないように考えていたのだという。

 ただ、大谷は試合前のライブBPで準備を続けることに対し、懸念を示した。記事は「夜にDHとして出場する前の昼間に、数イニングを投げることの身体への負担の大きさを伝えた」とし、ゴームズGMの「暑くなってきて、(午後)1時半、2時にライブBPを行い、クールダウンして戻ってきて、試合の先頭打者として準備をする。どれほどの負担なのか想像もつかない」という懸念の声も伝えている。

 話を動かしたのは、大谷自身の言葉だった。ロバーツ監督は数日前に大谷が「もう投げてもいいですか?」と尋ねてきたのを覚えている。「他にやることはないと思う。準備はできている。メジャーのマウンドに戻るには、他に何をすればいい?」という様子だったといい、記事は「ドジャースは2日間考えての答えはイエスだった」と決断の大きなきっかけになったとしている。

 これほどのレベルで投打をこなす選手は近年例がない。さらに右肘の手術は2度目。復帰過程は、誰も歩いたことのない道だった。ゴームズGMも「これにルールなんてものは存在しない。だからこそ、ショウヘイ自身が会話を主導する必要があったんだ」と、大谷自身の判断を称えている。

(THE ANSWER編集部)



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