ダイヤモンドバックス戦

　米大リーグ・ドジャースの山本由伸投手は20日（日本時間21日）、本拠地ダイヤモンドバックス戦に今季10度目の先発登板。渡米後最多の110球を投げて7回1安打無失点、9奪三振の好投を披露した。9回にチームが追いつかれたため6勝目はならなかったものの、7回を投げ切って引き揚げる際、米記者はスタンドの光景に注目。「コールする人がいた」「大合唱の中、去っていった」と伝えている。

　山本は3回まで1人の走者も許さないパーフェクト投球。4回に四球を与えたが、6回まで無安打投球を続けた。チームが1-0とリードして迎えた7回、先頭のマルテにこの日初安打を許し、四球も与えて2死一、三塁のピンチに。それでも最後はスミスをカットボールで空振り三振に仕留め、マウンド上で吠えた。観客はスタンディングオベーション。ベンチでも仲間からハイタッチで祝福された。

　この様子を目撃した米カリフォルニア州地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のジャック・ハリス記者は自身のXに「決断が報われた。ヤマモトはカッターでスミスを三振に打ち取り、MLBで3度目の7回無失点を達成した」「ダグアウト裏のファンの中には、彼が退場する間『ヨシ！　ヨシ！』とコールする人もいた」とつづり、山本が称賛されていた様子を伝えた。

　米スポーツ専門局「FOXスポーツ」のローワン・カブナー記者もXで「ヨシノブ・ヤマモトのMLBキャリアハイとなる今夜の110球目はペイビン・スミスを空振り三振に」と伝えると「ドジャースが4連敗中で1点リードにしがみつく中、ヤマモトは7回無失点（6回までノーヒット）の好投を見せ、『ヨシ！』の大合唱の中、マウンドを去った」「彼の防御率は1.86」と球場の雰囲気に触れた。

　試合はドジャース1点リードのまま9回に入ったが、4番手で登板したスコットが1死からモレノに左翼席へ運ばれ同点に。山本の6勝目は消滅した。延長10回にもスコットが2ランを浴びたが、その裏にマンシーの犠飛で逆転サヨナラ勝ち。ファンの興奮は最高潮に達していた。