シェブロン選手権

　米女子ゴルフのメジャー初戦・シェブロン選手権は27日（日本時間28日）、米テキサス州のカールトンウッズ・クラブ（6911ヤード、パー72）で最終日を行った。23歳の西郷真央（島津製作所）は通算7アンダーで並んだ5人のプレーオフを制し、米ツアー初優勝を遂げた。激闘後、大会優勝者の恒例となっている池へのダイブを敢行。西郷たちの笑顔が弾けたが、水中では思わぬ事態が起きていた。

　メジャー初優勝を飾り、大粒の涙を流した西郷が向かったのは18番グリーン脇にある池だった。関係者らと3人で一緒に歓喜のダイブ。西郷は「深いよ～」と絶叫しながらも笑顔だった。

　ゴルフファンにとっては歴史的な瞬間であったが、水中ではある“恐怖”との戦いがあったようだ。西郷は中継を行ったWOWOWのインタビューで、池への飛び込みについて問われると「もうめっちゃ深くて溺れるかと思った」と思わず本音を漏らした。

　また、会見では「ちょっと一人で飛び込むのは恥ずかしかったので……。『一緒に飛び込もう』って言って、一緒に飛び込んでもらいました」と関係者を誘ったことを説明。一緒に飛び込んだのは大会期間中、WOWOWでラウンド解説を務めていた元ゴルファーの片平光紀さんだった。

　片平さんは自身のインスタグラムに「本当に感動の優勝でした！！！」などと記した。文面の下部には「#あまりにも池が深くてびっくり　#Jeffにしがみついて死なずにすんだ笑　#カナヅチ卒業しなきゃ」と茶目っ気たっぷりのハッシュタグを添えていた。

　米専門誌「ゴルフウィーク」は「マオ・サイゴウのLPGAシェブロン選手権での優勝の池ダイブは、彼女が泳げないために恐怖の瞬間となった」との見出しで原稿を掲載した。記事では、キャディーを務めたジェフリー・スノー氏の談話を紹介。「怖かった」と語るキャディーは西郷の後に、男性3人で池に飛び込んだが、水深が想像以上に深く「女性たち全員が水面から沈まないように男性をつかもうとした」と状況を説明。「男性たちは女性を安全に地上に連れて戻った」と続け、実は過酷だった“池ダイブ”の内情を明かしていた。