トリプル世界戦から一夜明け会見

　ボクシングのWBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガ（米国・帝拳）が14日、2度目の防衛成功から一夜明け、都内で会見した。前夜は東京・両国国技館で挑戦者の同級14位・京口紘人（ワタナベ）に3-0の判定勝ち（114-113、117-110、118-109）した。試合後は日本の最強王者と食事に出かけたことを明かした。

　オラスクアガはいつも通り陽気に現れた。左目には大きなアザ。米ロサンゼルスには来週帰国するため、残りの日本滞在で何をするか問われた。「デートに誘いたいの？」と冗談めかし、「ジュントと食事をしたり、買い物をしたり。カブスとの試合を見られたらいいね」とドジャース戦を交えたジョークを飛ばした。

　試合は京口にペースを握られたラウンドもあったが、接近戦や足を使ったスタイルなど試合中に戦術を巧みに変更。自慢の強打をぶつけ、ポイントを重ねていった。11回にバランスを崩した京口にダウン判定。強敵を退け、ベルトを守り抜いた。「自分が前に行くだけじゃなく、足を使えるし、ジャブを巧みに使えるところを見せられた」と胸を張った。

　15歳からの親友で合宿もともにするWBC世界バンタム級王者・中谷潤人（M.T）が入場から付き添い。「昨日はジュントと焼肉を食べに行った。一言だけ、おめでとうと言われたよ」と傷だらけのまま飲食店に向かったという。

　京口については「もちろん素晴らしい相手。前に出てくる強い選手。何よりナイスガイ。試合後も『これで僕たちは友だちだね』って言ってくれた。そういう意味でもリスペクトしている」と舞台裏を告白した。