WTTシンガポールスマッシュ

　卓球の国際大会、WTTシンガポールスマッシュの女子シングルス3回戦が14日に行われ、伊藤美誠と平野美宇の日本人対決が実現。2000年生まれで同い年のライバルはフルゲームにもつれる熱戦を演じ、3-2（11-8、10-12、7-11、16-14、11-1）で伊藤が勝利した。マッチポイントを3度も凌ぐ驚異の粘りを見せ、ベスト8進出。卓球王国・中国のファンからは「あそこから試合をひっくり返すなんて」「第4ゲームは神懸っていた」と伊藤の逆転勝利に驚きの声が上がった。

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　パリ五輪の女子シングルス代表枠を争った2人。勝ったのは代表漏れした伊藤だった。第1ゲームは10-8からロングサーブに鋭い読みを見せ、回り込んで強烈なフォアハンド。リターンエースで1ゲーム先取したが、第2ゲームから平野に連取され、第4ゲームも出だしから4連続失点と苦しい展開。それでも追いつき、3度のマッチポイントを握られながらも16-14と逆転。最終第5ゲームは伊藤が終始圧倒し、11-1でフルゲームの死闘を制した。

　勝った伊藤に対し、中国版SNS「ウェイボー」でも様々なコメントが書き込まれた。東京五輪では混合ダブルスでの金メダルを含む3つのメダルを獲得。中国選手相手にも渡り合ってきた23歳に「五輪で金メダルを獲った選手の勝利への執念は永遠に軽く見てはならない！」「美誠、春が戻ってきたね！」「第4ゲームを見た時には美誠が負けるんだと思っていたのに、あそこから試合をひっくり返すなんて凄い」「第4ゲーム、神懸っていた。すごく頭を使ったよね。逆風を跳ね返した」などと称賛の言葉が送られていた。

「自分に勝ったね。あんなに難しい局面をそのまま乗り切るなんて。今日はほんとに泣いた」「伊藤、おめでとう！すごく感動した。見ていて泣いた」と涙したことを書き込むファンまでいた。一方、平野についても「平野はやっぱり“神”になったり“幽霊”になったり。。」「第5ゲームはいったいどういうこと？理解不能」「莎莎（世界ランク1位の中国・孫頴莎）と対戦するのを見たかったのに」などと書き込まれていた。