ミニマム級ダブル世界戦

　ボクシングのミニマム級（47.6キロ以下）ダブル世界戦が6日、エディオンアリーナ大阪で行われ、世界初挑戦のIBF5位・重岡銀次朗（ワタナベ）が王者ダニエル・バラダレス（メキシコ）と3回2分48秒で無判定試合となった。3回に偶然のバッティングで王者が負傷し、試合続行不可能に。バラダレスは初防衛戦だったが、王座は動かなかった。

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　サウスポーの重岡は小刻みなステップから初回2分過ぎに左ストレートを入れた。2回は好戦的に手数を出すと、タイミングよく右フックを着弾。打っては離れ、的確にポイント奪う展開だった。3回は互いの距離が縮まり、パンチの応酬に。すると、バラダレスの額が重岡の顎付近と激突した。

　偶然のバッティングで一時中断となり、王者がドクターチェックを受けた。結局、試合続行不可能となった。無念の重岡は涙。コーナーに頭をつけ、沈痛な面持ちを浮かべた。バラダレスは怪我で会見に出席できず、病院に直行することが発表された。

　今回の興行は、元世界3階級制覇王者・亀田興毅氏がファウンダーとしてプロモートする「3150FIGHT Vol4」。同氏は第4弾にして初めて世界戦を手掛け、ABEMAが新設したボクシング専門チャンネルで全試合を無料生配信された。

　亀田氏は「あれは相撲の立ち合い。それで痛いと言っている」と王者のスタイルを指摘。「明日正式に発表する」とした上で、「本来は相手はギブアップ。レコードで言ったら3回KO勝ちです。それで新チャンピオンになるはずだった」と振り返った。

　すでにIBFのスーパーバイザーから了承をもらったが、これから両陣営と正式に話し合い、7日に会見予定。再戦になった場合は「より大きな舞台を用意する」と約束し、直接の再戦（ダイレクトリマッチ）になる方向だと強調した。