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山下美夢有、父と一緒に始まったゴルフ人生 年間女王の裏に自ら実験台になった父の献身

夏場まで両親は週末しか観戦せず、終盤は母が平日も駆けつけた理由

 アドバイスを胸に宮里藍サントリーレディスの開催コースでもある兵庫・六甲国際GCの練習場でボールを打ち続けた。山下はその時のことを振り返った。


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「父と2人でやりました。それが一番心に残っていますし、次の試合でも教えてもらえたことが自信になりました」

 勝臣さん曰く「スイングはすぐに直せます」。コースマネジメント、戦い方のアドバイスも重ねており、この日も風が強いコンディションを念頭に「パープレーで勝てる」と明確に伝えていた。

 振り返ると、夏場までは週末しか会場に両親の姿はなかった。ともに仕事があるためだが、終盤戦になってからは木曜、もしくは金曜から駆け付けていた。有貴さんは言う。

「いると安心するみたいで、『来てほしい』と言うので」

 両親はともに明るく、山下の心も支えている。この日も、ウェアをコーディネートしている有貴さんが「今日は紅白です。良かったです」とニコリ。勝臣さんから「暑かったのに何でハイネックやねん」と突っ込まれると、「すいません。あれしかありませんでした」と報道陣の笑いを誘った。

 山下は優勝会見で家族について「いい時も悪い時も、ずっとサポートしてくれています」と感謝。「私中心に動いてくれたので、弟、妹にも迷惑をかけてきたけど、それで強くなれました」と涙した。

 長女がクラブを握り始めたことで、ゴルフ一家となった山下ファミリー。長男の勝将さん(近大2年)、妹・蘭さん(中学3年)も懸命に練習している。勝将さんは9月の国内男子ABEMAツアー・ダンロップ・フェニックス・チャレンジふくしまで優勝を飾り、次週はレギュラーツアーのダンロップ・フェニックスに出場する。山下が2試合を残して「年間女王」を決め、勝臣さんは言った。

「これで安心して、ダンロップ・フェニックスに行けます」

 長女が活躍する程、家族の幸せ度は増していく。オフには家族旅行を計画中。有貴さんは「お父さん、今度はクラブを車に積まないでね」と注文した。勝臣さんは無言でニヤリとし、また笑わせた。

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)




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