[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

悲劇のリング禍から1年 当時の勝者が弔いのKO勝ち「デイが一緒にいてくれた気が…」

米ボクシングのスーパーウェルター級10回戦は7日、チャールズ・コンウェル(米国)がウェンディ・トゥーサン(米国)を9回にKO勝ち。通算13戦13勝(10KO)とした。同級期待の逸材である22歳にとって、昨年10月にKOで下したパトリック・デイ(米国)が試合後に意識不明となり息を引き取ったリング禍から、まもなく1年。かつて拳を交えた戦友にメッセージを記したパンツを着用し、弔いの白星となった。米メディアが伝えている。

チャールズ・コンウェル【写真:Getty Images】
チャールズ・コンウェル【写真:Getty Images】

1年前にパトリック・デイと戦ったコンウェル「彼がそばで鼓舞してくれたんだ」

 米ボクシングのスーパーウェルター級10回戦は7日、チャールズ・コンウェル(米国)がウェンディ・トゥーサン(米国)を9回にKO勝ち。通算13戦13勝(10KO)とした。同級期待の逸材である22歳にとって、昨年10月にKOで下したパトリック・デイ(米国)が試合後に意識不明となり息を引き取ったリング禍から、まもなく1年。かつて拳を交えた戦友にメッセージを記したパンツを着用し、弔いの白星となった。米メディアが伝えている。


【注目】CW-Xを川澄奈穂美選手がお試し 運動パフォーマンスを支える「股関節サポート機能」って?(W-ANS ACADEMYへ)

 9回。残り40秒、ラッシュを仕掛けたコンウェル。ガードの上から積極的に打ち込み、一瞬の隙を突いて放った右アッパーが顔面を捉えた。トゥーサンはなんとか立ち続けようとしたが、たまらず膝をついた。そのままカウント10を迎え、コンウェルのKO勝ち。ポテンシャルの高さを見せつけた一戦となったが、22歳にとっては特別な思いがあったようだ。

「チャールズ・コンウェルがパトリック・デイの記憶を称えながら、ウェンディ・トゥーサンをKO」という見出しで米サイト「FanSided」に記したのは、ボクシングライターのジェレミー・ヘリゲス氏だった。

 記事では、コンウェルが昨年10月12日の試合にKO勝ちで下したデイが試合後、意識不明に陥り、そのまま帰らぬ人になったリング禍に触れた。その上で「トゥーサンとの試合中、ショータイムのカメラがコンウェルのパンツにズーム。そこには『Pat Day,All Day』と記されたパッチが施されていた。これは2019年10月に試合で死去した、彼の元対戦相手パトリック・デイへの追悼だった」と紹介した。

「デイの死去はボクシング界に衝撃を与えた。彼は輝かしく、カリスマ性のある若者で、ボクシング界内外で愛された。コンウェルは試合をする際は毎回デイのレガシーとともにリングに上がり、デイとその魂が忘れられないよう、できる限りのことを尽くす」

 改めて、将来が期待されたデイの痛ましい事故を回顧。今年2月以来、8か月ぶりの試合を飾ったコンウェルは同メディアの取材に対し、「彼が一緒にいてくれた気がした」と語ったという。

「彼はすぐそばで鼓舞してくれた。さらなる力を与えてくれたんだ。空から見守ってくれている誰もがそうであるように、幸運を祈ってくれて、ただそばにいてくれる。トレーニングのたびに、彼が自分のためにリングへ降りてきてくれたように感じたんだ」

 さらに「疲れた時、彼は上の方で自分を応援してくれている人がいるというモチベーションを与えてくれた」と思いを明かしたコンウェル。デイの魂とともに、22歳のボクサーは戦い続ける。

(THE ANSWER編集部)

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
UNIVAS
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集